第2話
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か?」
「………何のことですか?」
ケビンの頼みを聞いたリースは訳がわからない様子で尋ねた。
「その丁寧口調や。他の連中にならともかくくすぐったくて仕方ないわ。」
「……………………………」
「それとグラハム卿いうのも止めてくれ。昔通り呼び捨てでいい。」
「お断りします――と言ったら?」
「拝み倒す。お前が『うん』と言うまでひたすら土下座させてもらうわ。」
「………やっぱり。」
ケビンの話を聞いたリースは呆れた様子で溜息を吐いた。
「ま、三つ子の魂百までとも言うからな。腐れ縁のノリっちゅうんはそうそう変わらへんってことや。」
「………………の方から………としたくせに…………」
ケビンの説明を聞いたリースは呆けた後、表情をわずかに暗くして小声で呟いた。
「ん、何か言ったか?」
「―――いえ。仕方ありませんね。ご命令とあらば―――」
「ちゃうちゃう、命令やない、お願いや。そこんトコ間違わんといてや。」
「くっ…………ケビン。相変わらずワガママ過ぎ」。
ケビンの説明を聞いたリースはケビンを睨んだ後、目を閉じて考え込み、そしてかつてケビンと接していた口調でジト目でケビンを睨んで言った。
「っ………ははっ………そうそう、それやで!」
リースの口調や様子を見たケビンは驚いた後、安心した様子で言った。
「言っておくけど、言葉遣いを戻しただけ………あなたが守護騎士で、私が従騎士なのは変わらない。そこの所、間違わないで。」
「うん、そやな。昔に戻るなんて………そんなの出来るわけないもんな。」
「………………………………」
寂しげな笑みを浮かべて語るケビンにリースは何も返さず黙っていた。
「さてと………もう一つ提案なんやけど。最終便までもう少しあるし、東街区にある百貨店に寄らへん?船ん中で喰えるパンでも買っとこうや。」
「………それは賛成。残り物はぜんぶ買い占めてもいいくらい。」
「そこまで腹ペコやったんかい………」
自分の提案を聞いて言ったリースの言葉を聞いたケビンは呆れた様子で溜息を吐いた。そしてケビンとリースは百貨店で食料を買った後、百貨店を出た。
「まさかホントに残らず買い占めるとは………売り場のお姉さんもさすがに引いとったで?」
「これも女神のお導き。余って捨てられるくらいなら有効活用させてもらうだけ。」
呆れた様子のケビンに言われたリースは悪びれもなく、微笑んで答えた。
「それにしたってなぁ………騎士団の俸給、喰い物だけにつぎ込んでのとちゃうやろな?」
「……心配無用。私ほどタイムセールを愛している女はそういない。」
苦笑しながら言ったケビンの言葉を聞
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