第1話
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お願いしているんだ。)
(そうやったんですか………)
ケビンとシードは小声で会話していたが
「―――そこ、聞いてるの!?」
「はっ!」
「はい!」
突然エリカに振り向かれ、怒鳴られたので、姿勢を正して返事をした。
「ふん、まあいいわ。」
2人の様子にエリカは鼻をならした後、ケビン達と共に階段を降りるのを再開した。
「―――それにしてもずいぶん長い階段ね。あとどれくらいで終わるのかしら?」
「あー、そろそろで終わりですわ。……おっと見えてきたいみたいやね。」
そして3人は階段を降りた後、ケビンの案内の元、行き止まりに到着した。
「行き止まり………?」
「ちょっと、どういう事なのかしら……?」
行き止まりに到着したシードは眉を顰め、エリカはケビンを睨んだ。
「エリカ博士、シード中佐。ここから先に進むためにはお二人にある処置を受けてもらう必要があるんですわ。」
「ふむ……」
「いきなり胡散臭い話になってきたわね。さしずめ、教会お得意の法術ってところかしら?」
「ええ、そんなモンです。具体的に言うと、暗示を受けてもらいます。」
「暗示………」
「ここで見たことは誰にも喋るなとかいうわけ?」
ケビンの説明を聞いたシードは驚いた表情で呟き、エリカはケビンを睨みながら尋ねた。
「いや、中佐なんかは上への報告もあるでしょうからそこまでの無理は言いません。ただ単に、ここで見たことを信頼できる者以外には話さない。……そう心から思ってくれるだけで結構ですわ。」
「ずいぶんアバウトね………まあ、その程度でよければいくらでも思ってあげるけど。」
「こちらも了解した。頭の中念じればいいのかな?」
「いえ、あくまで自然体でリラックスしてて結構ですわ。ほな、行きますよ―――」
2人に答えたケビンは”星杯”が彫られてあるペンダントを2人の前に出した。
「―――空の女神の名において聖別されし七耀、ここに在り。」
ケビンが詠唱を始めるとペンダントが光り始めた!
「空の金耀、識の銀耀―――その相克をもって秘蹟へ至る道を彼の者らに指し示したまえ。」
ケビンが詠唱を終えるとペンダントがより一層輝いた後、シードとエリカに淡い光が包んだ。すると行き止まりだった壁に扉が現れた!
「な………!」
「扉が………!?」
扉の登場に2人は驚いた。
「ご協力、感謝しますわ。信頼できる者以外には話さない―――心から思ってくれたようで何よりです。」
「……なるほど。口先だけだと扉は”見えない”わけか。」
「驚いたな………どういう仕掛けなのかと聞くだけ野暮なのだろうね。」
「ええ、できれば勘弁し
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