外伝〜奇跡の結婚式〜後篇(SC篇終了。3rd篇に続く)
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んだから!」
ニルの話を聞いたエステルは嬉しそうな表情で言った。
「という事で、メヒーシャ……だったかしら。今、この場で何かを食べて食事の素晴らしさを知りなさい。」
「ハ?なぜ、そんな事を……」
「同じ天使である貴女にも食事の素晴らしさを知って欲しいからよ♪」
「いえ、しかし……」
ニルの言葉を聞いたメヒーシャは戸惑った様子で言いよどんでいた。
「……私もできたらメヒーシャに食事の素晴らしさを知って欲しいわ。せっかく常に私と一緒にいるんですもの。一緒に食事とかしてみたいわ。」
「エリィ。だが天使の私に食事は………」
エリィの言葉を聞いたメヒーシャが何かを言いかけようとしたその時
「隙あり〜♪はい!」
「モガ!?」
エステルが近くのテーブルに並んでいたデザート――”苺のパフェ”をとって、スプーンですくって開いていたメヒーシャの口に押し付けた。
「ン………な、何をする!」
口に入れていたものを呑み込んだメヒーシャはエステルを睨んだ。
「そんなの荒療治に決まっているじゃない♪それでどう?味の方は。」
「…………呑み込むのに必死で覚えていないに決まっているだろう!」
「そっか。じゃあもう一口♪」
「断……」
「あら〜?第8位が第5位の言葉を無視するつもりかしら?」
「グッ……わかった。自分で食べるからスプーンを貸せ!」
エステルの言葉を聞いたメヒーシャは断ろうとしたがニルのからかうような言葉を聞いて唸った後、エステルからスプーンをひったっくって、スプーンにすくわれていた苺とアイスクリームを食べた。
「ん、んんっ…………美味しい………!」
メヒーシャは口の中に伝わる冷たさと甘みを感じて体を震わせた。そして持っていたスプーンを使って、食べかけのパフェを一心不乱に食べていた。
「うんうん!メヒーシャも乙女なんだからスイーツの素晴らしさは知っておかないと駄目だよね、エリィさん!」
「フフ、そうですね。」
メヒーシャの様子を見たエステルは満足げに頷き、エリィは微笑んだ。
「美味しかった………ハッ!?」
パフェを食べ終わったメヒーシャは呟いた後、微笑ましそうに自分を見ているエステル達に気付いた。
「料理はまだまだあるから、たくさん食べて大丈夫よ、メヒーシャ♪」
「どう?食事って素晴らしいでしょう?」
「…………はい。これほど心が豊かになるなんて、初めてです………」
ニルに尋ねられたメヒーシャは自分自身を信じられない様子で呟いた。
「フフ……これからは毎日一緒に食事ができるわね、メヒーシャ。」
「……百歩譲って共に食事をするのは構わないが、何も毎食共にすること
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