暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
外伝〜白隼(リベール)の決断〜
[1/4]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
〜グランセル城・客室〜



「―――話を最初に戻させてもらう。アリシア女王、今こそ援助をする際の条件の一つ………『後にこちらが出す条件にはリベールにとって理不尽な条件でなければどのような条件にも従う』を守って頂こうか。メンフィル軍のヴォルフ砦とハーケン門の通行の許可を頂けるのならば援助した金銭の返金を一切要求しない上、”詫びの品”も差し上げる。」

「え……わ、”詫びの品”ですか?」

「一体何に対する”詫び”なのですか?」

シルヴァンの話を聞いたクローディア姫は戸惑い、アリシア女王は真剣な表情で尋ねた。



「それは勿論、同盟を組んでおきながら貴国が掲げた提唱―――『不戦条約』を無視する事になる為、その事についてはメンフィル帝国も貴国に申し訳ないと思っていてな。その”お詫び”に用意したのが”詫びの品”だ。」

「同じくギュランドロス様やヴァイスさんの方でも、”クロスベル問題”を緩和する為に動いておられたアリシア女王やリベール王国に申し訳ないと思い、メンフィル帝国と同じ”お詫びの品”を用意する事にしました。」

「え……ヴァ、ヴァイスさん達―――クロスベルもですか?」

「…………一体何を御用意されたのですか?」

「―――ファーミシルス。あの契約書を渡してくれ。」

「ハッ!どうぞ、こちらに書かれてある内容をお読みください。」

アリシア女王の疑問を聞いたシルヴァンに促されたファーミシルスは敬礼をした後カシウスに契約書をわたし、カシウスはアリシア女王に受け取った契約書を渡した。



「………………―――――!!こ、これは………!?」

そして契約書の内容を読んだアリシア女王は目を見開いた。その内容を要約すると”ヴォルフ砦、ハーケン門にメンフィル帝国軍を通せばメンフィル帝国は3箇所、クロスベル帝国は2箇所のそれぞれが得たエレボニア帝国もしくはカルバード共和国の領地をリベール王国に譲渡する事。さらにメンフィル帝国は”謝罪金”として今後クローディア姫が王位を継ぎ、次代に王位を譲るまでの間はメンフィル帝国の税金の約1%を毎月リベールに支払う事”であった。



「なっ………!?せ、戦争によって得た地域の一部の統治権をリベールに譲渡する上……メンフィル帝国の税金の一部の贈与!?」

「ふ、普通に考えてもありえません!このような滅茶苦茶な条約は!?」

「………………………考えましたな。確かにこの内容なら我が国にとって理不尽な内容ではないどころか、莫大な”利”を得ることができる内容なのですから、断る理由が一切見当たりません。」

契約書の内容を読み終えたクローディア姫とユリア准佐は信じられない表情をし、カシウスは目を細めてリウイ達を見つめた。



「―――ちなみにこれ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ