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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第41話
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リィン達がレグラムに向かい始めると深かった霧が僅かに晴れ始めた。
〜エペル湖〜
「なんだか霧が少し晴れてきているな。さっきの”幻獣”を倒したからか?」
「ええ、たぶんアレがこの周辺の”異変”を加速させていたんでしょう。しばらくは収まるだろうけどまた濃くなる可能性は高そうね。」
「ええ……多分もっと大きな原因があるんだと思う。その……エイドスさんはその”原因”について何か心当たりはありませんか?」
セリーヌの推測にエマは不安そうな表情で頷いた後エイドスに視線を向けたが
「”ただの新妻”である私にそんな事を聞かれてもわかりませんよ?」
「え、えっと……」
「…………フン。そう言えば”リベールの異変”で現れたアンタの”眷属”も”至宝”の出来事に関して直接介入をしなかったわよね?”眷属”がそうなんだから、アンタ自身も”人”の事情に首を突っ込むつもりはないから、そんなふざけた態度を取っている訳ね。……アンタによる”救い”を信じて遥か昔からアンタを信仰し続ける信者達が哀れとしかいいようがないわね。」
不思議そうな表情で首を傾げるエイドスの答えを聞いて戸惑い、セリーヌは鼻を鳴らしてエイドスを睨んだ。
「………………………」
「セ、セリーヌ。」
「さすがに言いすぎよ……」
セリーヌの指摘を聞いたエイドスは反論する事もなく静かな表情で黙ってセリーヌを見つめ、エマは冷や汗をかき、アリサは不安そうな表情をしてエイドスに視線を向け
(むしろエイドス自身が自分が”女神”である事を否定しているから、信者の人達の事なんて最初から考えていないんじゃないのかしら?)
(ハハ……さすがにそこまで非情じゃないと思うけど……)
ジト目のエステルの小声を聞いたヨシュアは苦笑した。
「ふむ、何にしてもこれからも引き続き注意を呼び掛ける必要があるな。それはそうと……一通り話は聞かせてもらったが。」
「帝国の内戦についてはこれからどうなっていくかわからない状況ですね……」
「ああ……そうみたいだ。各地では貴族連合と正規軍がいまだに戦いを繰り広げているし……メンフィル帝国もエレボニア帝国との開戦に備えて本格的に動き始めている。占領された学院や、カレイジャス……アルゼイド子爵の行方も気になる。」
エマの言葉に頷いたリィンは考え込んだ。
「学院に私達を助けに来てくださってからすでに1ヵ月あまり……さすがに心配ですね。」
「いや……エマにはすでに言ったが心配はいらないだろう。父上は絶対に無事でいる。………私はそう信じている。」
「ラウラ……」
「ふふ、ラウラ様のお父上でしたらきっと大丈夫ですわ。むしろ最優先に気にすべきはメンフィル帝
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