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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第41話
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は静かな表情で見守っていた。



「せっかく再会できたのにこんな事を言うなんてどうかと思いますけど……私、これ以上、皆さんとは―――」

「―――委員長。」

リィンに声をかけられたエマは自分達の事情に巻き込んだリィンに怒鳴られると思い、身をすくめた。



「君はあの時、言った筈だ。Z組は”最高のクラスだ”って。」

「っ………」

リィンの言葉から旧校舎の異変の際にリィン達に伝えた自分の言葉を思い出したエマは辛そうな表情で顔を下に向けた。



「クロウがそうだったように……俺達の背景には色々あった。俺自身、幼い頃から妙な力を抱えてしまっているし……あれ自体”騎神”とは何の関係もないものなんだろう?」

「そうね、選ばれた理由の一つにはなっているかもしれないけど。アンタのその”鬼”の力は魔女でも良くわからないものだわ。」

「お、”鬼”??(一体何の事かしら??)」

(……わからない。けど、彼には何かとてつもない事情が隠されているのだろうね。)

(”鬼”…………―――まさか。………………)

リィンとセリーヌの会話を聞いていたエステルは戸惑い、ヨシュアとエイドスは真剣な表情でリィンを見つめていた。



「そうか……でも俺は―――こんな忌まわしい力を持っている俺ですら。胸を張って”Z組”の一員だと言えるし、言いたいと思っている。アリサも、エリオットも。ラウラにフィー、プリネさんやツーヤさん、エヴリーヌさんにセレーネ、マキアスにユーシスも。ガイウスにミリアム、クロウ、そしてエマ―――君もいる”最高のクラス”の一員でいたいと思っているんだ。」

「……リィン……さん……」

リィンの心遣いにエマは涙を流しながらリィンを見つめ

「グス……ホントにそうよ……」

「最高のクラスか……」

「フフ……」

アリサは涙ぐみ、ガイウスは静かな笑みを浮かべて考え込み、エイドスは微笑ましそうに見守っていた。するとリィンはエマに手を差し出した。



「だから……そんな事は言わないでくれ。そしてどうか―――俺を、俺達を導いて欲しい。不思議な知識を持つ”魔女”としてだけじゃなく……俺達のクラスの”委員長”―――面倒見のいい大切な仲間として。」

「…………ぁ……………も、もう……そんな風に言われたら何も言えなくなるじゃないですか……」

リィンの言葉を聞いて呆けたエマは眼鏡を取って涙をぬぐった後リィンの手を取った。

「……わかりました。古の謎の一端を知る”魔女”としてだけではなく―――”Z組”の一員であるエマ・ミルスティンとして。どうかこれからも皆さんと共にいさせてください……!」

「ああ、もちろんだ……!」

「ふふ、言わずもがなだ。」


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