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こころ
3部分:第三章
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第三章

「まあ僕がとやかく言うことじゃないですけれどね」
「小田切君もこうしたものを造ればよいのじゃ」
「いえ、普通の人は無理ですから」
 そんな話をしてだった。博士はだ。
 ハルトマンに対してだ。自信に満ちた笑みで言うのであった。
「さて、このロボットを見事退けられるか」
「当然だ。私は何時でも勝つ」
 ハルトマンは己の右手をその帽子の柄にあてつつ述べた。
「この祖国日本の為に」
「日本の為にじゃな」
「そうだ」
 その通りだと答えるハルトマンだった。
「ドイツ、そして日本はだ」
「貴殿の国か」
「私には祖国が二つある」
 ハルトマンはこうも言った。
「先に挙げた二国だ」
「ではドイツも日本も大事なのじゃな」
「その通りだ。私はドイツに生まれ日本にいる」
 ハルトマンの言葉に澱みはなかった。何一つとして。
「そして今は日本の為に戦っているのだ」
「では見せてもらおう」 
 博士はそのハルトマンを見つつ言った。
「御主のその心を」
「日本に対する心をか」
「それを見せてもらう」
 こう言ったのである。
「それでよいな」
「構いはしない」
 いいというのだ。
「わしもそれを見たくて今ここにいるのじゃからな」
「その為に来たのか、今回は」
「左様。でははじめよう」
 話してからだった。そのうえでだ。
「戦いをじゃ」
「では私が勝てばか」
「その場合は聞かぬ」
 日本に対する心をだというのだ。
「しかしわしが勝てばじゃ」
「聞くのだな、私に」
「そして自衛隊の基地は壊滅じゃ」
 それも忘れないというのだ。
「麩抜けた自衛隊に喝を入れてやるわ」
「おい、俺達はついでかよ」
「しかも何だよ喝って」
「俺達が腑抜け?確かにそうかも知れないけれどな」
「何で基地を破壊するんだよ」
 自衛官達はこぞってだ。博士に抗議する。しかしだった。
 博士は平然としてだ。その自衛官達に言い返す。
「日本軍は立派じゃったぞ。わしが相手でも互角に渡り合ったぞ」
「あんなサイヤ人と一緒にするな」
「竹槍でB−29を撃墜したし戦車を日本刀で真っ二つにしてただろうが」
「そんな人達がいて何で戦争に負けたんだ」
 日本軍の強さはかなり誇張されていた。しかしだった。
 それでもだ。博士は彼等に言うのだった。
「わしの相手になるだけのものを備えた気合を着けさせてやろうぞ」
「ったくよ、何でこんな博士がいるんだよ」
「そいじょそこいらのテロリストよりやばいだろ」
「大佐、基地の為にお願いします」
「確かにうちの基地はぼろぼろですけれど」
 実は陸上自衛隊だ。自衛隊の中でも陸自の基地はぼろぼろで有名なのだ。
「それでも愛着がありますから」
「お願いしますね」
「わかっている
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