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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第十六話 天網恢恢疎にして漏・・・れちゃったのです。
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んでしまって」
アルフレートが謝る。それをファーレンハイト少佐は制した。
「遠慮などなさいますな。小官は皇女殿下の侍従武官です。その小官が真っ先に救出をすべきところこうしてご助力を受けている。そのことこそ小官にとっては痛み入るばかりなのですから」
「そのような気遣いは無用だ。私も父上からの命を受けなければ、こうして動くことはなかったのだから」
「行きましょう。ここでもぐずぐずしている間はありません」
シュタインメッツがせかす。それを聞いた二人はうなずく。噴水の際に佇むルドルフ大帝の銅像に手をかけ、アルフレートが秘密のボタンを押すとそれはゆっくりと動き、地下への口が開いた。DND認証装置より、これはバウムガルデン家のものでしかあけられないようになっている。
「あぁ、行こう」
* * * * *
ノイエ・サンスーシのそこかしこでは深夜にもかかわらず、まだ盛大な明かりがともっていたが、ここカロリーネ皇女殿下が幽閉されている一画は火の消えたような暗さだった。粗末なテーブルとベッドはかつて皇女殿下として暮らしていた居室に比べれば雲泥の差である。
それでも食事だけはきちんとしたものが出てくるが、カロリーネ皇女殿下はそれにあまり手を付けられなかった。日に日にやせ細っていく皇女殿下に侍女たちも(カロリーネ皇女殿下にお仕えしていた侍女とは別の者たちである。)顔を見合わせるばかりだったが、声もかけることはできず、ただ痛ましそうな目を向けるだけだった。
カロリーネ皇女殿下はテーブルに頭を付して横顔を月明かりに向けていた。今夜は満月、神々しいばかりの美しい月明かりが真っ暗な部屋に降り注いでいる。
「いっそ、もう、殺してほしい・・・・。こんなの、もう嫌・・・・」
泣き疲れた声が空しく響く。もう何度そう思ったことだろう。かつてラインハルトを消し去ろうと思ったことがもう遠い昔のようだ。今の自分はラインハルトを始末するどころか自分の身さえ危ういのだから・・・。
ふいにカロリーネ皇女殿下の口から歌が漏れた。何故かはわからないが、不思議な歌だった。前世で聞いていたどの歌手の歌とも違うもので、いつのまにか歌えるようになっていた。悲しいとき、不安なとき、この歌を口ずさんでしまう。
どれくらい時間がたっただろう。不意にカロリーネ皇女殿下はかすかなものをうつ音に耳を澄ました。
「誰?」
顔を上げると、誰も部屋にはいない。だが、使い古されて凍えそうな冷たさを持つ大理石でできた暖炉から虚ろな音がしている。
「・・・・・・?」
カロリーネ皇女殿下はそっと立ち上がると、かすかな衣擦れの音をさせながら歩み寄った。暖炉の敷石にかがみこむと、彼女は思わず声を上げそうになった。
暖炉から首が
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