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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第十六話 天網恢恢疎にして漏・・・れちゃったのです。
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父上」

 俺は気になっていたことを聞いた。

「父上は、カロリーネ皇女殿下は帝室の血を引いているとお考えでしょうか?それとも・・・・」
「私にはわからぬ。だが、あの方を皇帝陛下のおそばに置かせたのは我々なのだ。まだ10歳の皇女殿下を放り出すわけにはいかんだろうて」

 父上も人の親なのだ。俺と同じくらいの皇女殿下を放置しておくわけにはいかないのだろう。俺はそう思った。よし、いいだろう。やってやろうじゃないか。だが、その前にもう一人声をかけておきたい人物がいる。



グリンメルスハウゼン子爵邸
■ アレーナ・フォン・ランディール
 私がグリンメルスハウゼン子爵の邸に着くと、そこにはケスラーがいた。ま〜原作でもケスラーはグリンメルスハウゼン子爵閣下の部下だったわけだし。仲がいいことは結構だけれどね。聞けばケスラーは父親の代からグリンメルスハウゼン子爵閣下の部下だったそうで。なるほどね〜。親子そろってお仕えしてたってわけね。
 ケスラーを交えてお茶を飲みながら今話題の皇女殿下のことについて話が弾む。弾むってのもヘンな表現だけれどね。

「皇女殿下はどうなりますことやら」
「そうじゃのう。ご出生のことで先々代皇帝オトフリート4世の御血を引いていないとなれば、よくて追放、悪ければ死を賜ることになるかもしれんのう」

 私はほっと吐息を吐いていた。そりゃあ私だって木石じゃないし後味悪いわよ。皇女殿下を罠にかけて追い落とすようなまねをしたきっかけは私が作ったんだからね。でも、これもラインハルトのためなんだから。後、私の超一流のバカンスのためのね。

「皇帝陛下はなぜ動かれぬのでしょうか?あれほどかわいがっておられた皇女殿下のことでありますが」

 そりゃケスラー、最終的には誰もが自分の身がかわいいのよ。まぁ、確かに皇帝陛下が一声上げれば、皇女殿下は助かるかもしれないけれど、でも、出自という根本的な問題だし、それに、歴代皇帝をあっさり暗殺しちゃうような貴族様たちなのよ。フリードリヒ4世が逆らえば、さっさと殺して、別の人をたてるかもしれないじゃない。はぁ・・・なんだか血なまぐさい話よね。

「無理じゃよ。皇帝陛下がお声をかけたところで貴族たちの蠢動は収まるまい。陛下が下手にかばい立てすれば、陛下自身のお命も危うくなる。残念なことじゃがの」
「さようですか・・・・」

 ケスラーはそれ以上言わないけれど、絶対皮肉なことだと思ってるに違いないわよね。頂点に君臨する皇帝陛下が貴族たちのご機嫌をうかがわなくちゃならないなんて。

「アレーナはあまり気分がよくないようじゃの」
「そりゃあ、悪くなりますよ。皇女殿下のお美しい顔がぐったりなったところを想像しちゃったんだから」
「ほっほっほ。それはお茶の最中にはちと毒じゃの
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