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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第37話
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やっているんだ?」

「リィン。シャロンが料理をするらしいから買出しに来たところなの。男爵閣下のために滋養のある料理を作るらしくって。」

「そうか……ありがとうな、アリサ。アリサも高原での生活でかなり疲れているだろうし、ゆっくり休んでくれ。」

「ふふ、ありがとう。そういえば来る途中で郷の足湯を見かけたっけ。久しぶりだし……あとで行って来ようかしら。」

(足湯か……せっかくだから俺もご一緒させてもらおうかな?)

アリサの予定を聞いたリィンは少しの間考えた後アリサに尋ねた。



「アリサ、もしよかったらご一緒させてもらっていもいいか?」

「ええ、もちろんよ。待ってて、すぐ買出しを終わらせるから。」

その後、アリサの買出しに付き合っていくつかの食材を屋敷に届け……そのまま二人は郷の足湯に向かった。



「はああああああ〜………温かさがじわ〜っと広がってく……ふふ、疲れも何もかも、みんな溶け出しちゃいそうだわ。」

「はは……冬は特に格別だからな。前にみんなで来た秋口よりも身に沁みるものがあるだろう。」

足湯に到着した二人はそれぞれの素足を足湯につけて身体を温めながら談笑していた。



「ええ、本当に。昔、家族で来た時もたしか冬だったっけ……」

足湯につかっていたアリサは昔を思い出し、懐かしそうな表情をした。

「そういえば、前の旅行の時にもちらっと聞いていたけど……アリサは小さい頃にここへ来た事があるんだったな?」

「ええ、まだ父様が生きていた9年くらい前だったかしら。まだシャロンも来ていない頃……お祖父様に連れられて、家族全員で旅行に来たのよね。」

「はは、グエンさんらしい家族サービスだな。でも、そうなると俺が父さんに拾われて2年めくらいの時になるのか。」

「ふふ、ひょっとしたらあなたとも会っていたかもしれないわね。お祖父様たちの仕事の合間を縫っての旅行だったから、長く滞在はしなかったけど……私にとっては忘れられない、大切な思い出の一つだわ。父様も、母様もそばにいてくれて…………」

家族全員が揃っていた頃を思い出したアリサは現在の家族の状況と比べ、どこか辛そうな表情をした。



「アリサ……」

「あの時から、何もかも変わってしまったのよね。ラインフォルト家も……このエレボニア帝国の状況も。母様も……無事だといいけど。」

「ちょっと待っていてくれ。」

「リィン……?」

突如足湯から上がった後何かの行動をしているリィンをアリサは不思議そうな表情で見つめた。そしてリィンはアリサに雪で作ったうさぎを手渡した。



「リィン、これって?」

「”幸せの雪ウサギ”って言って、郷の縁起物みたいなものでさ。本当はちゃん
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