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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第35話
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ザイラの釘刺しにゼクス中将は真剣な表情で答え

「そうですか。ならば、これ以上私から言う事はありません。それと軍の補給の為にここにある野菜や果実は好きに使ってもらって構いません。勿論、ノルドの民達の生活に影響を及ぼさない程度が条件ですが。」

「……了解した。精霊達のご厚意、ありがたく受け取らせて頂く。」

「ご協力、感謝致します!」

リザイラの答えを聞き、副官と共にリザイラに敬礼をした。

「そりゃ、さっきの蹂躙戦を見たら絶対に精霊達に喧嘩を売るような事はしたくないよねー。もし精霊達を従えて貴族連合軍に勝てたとしても、今度は精霊達によって自分達が滅ぼされるだろうし。」

「……少しは言葉を選んでください、ミリアムちゃん。」

一方その様子を見て呟いたミリアムの言葉を聞いたクレア大尉は困った表情で指摘した。

「それとアリサ。貴女の実家が自らの”利益”や”欲”の為に自然を破壊し続けている事も精霊達がいつも見ている事を覚えておいてください。」

「………ええ、わかっているわ。”ラインフォルトグループ”をいつか必ず自然や精霊達と共存できる会社にしてみせるわ……!」

リザイラに視線を向けられたアリサは静かな表情で頷き

「”自然と共存する”か…………アリサだけでなく、”ラインフォルトグループ”にとっても難しい課題じゃな……」

「ええ…………ですが、お嬢様ならきっと達成すると思いますわ♪」

重々しい様子を纏って考え込んでいるグエンの言葉にシャロンは静かな表情で頷いた後微笑んだ。その後リィン達はラカン達に改めて見送られようとしていた。



「………あんちゃんも、行っちゃうんだよね。」

「ああ。いつ帰れるかはわからないがシーダやリリをよろしく頼む。もちろん、シャルもな。」

「あ……」

「ガイウスさん……」

「ぐすっ……やだぁ……リリ、あんちゃんといっしょがいい……」

「リ、リリ……そんなの、わたしだって……」

涙を流すリリを見たシーダは辛そうな表情で頭を項垂れた。



「お前達……」

「リリ、シーダ……だめよ、困らせては。ガイウスは自分のやるべき事の為に皆さんと行くのだから。」

「…………」

両親が妹達を諌めている中、黙り込んでいたガイウスはやがて口を開いた。



「オレは……今回の件で痛いほどよくわかった。帝国で戦が起きた以上、いつこの地が巻き込まれてもおかしくはない。もはや、ノルドがノルドだけ平和であり続けるのは難しいだろう。この故郷を護る為には―――誰かが立ち上がらなければならない。かつて”獅子戦役”で立ち上がったノルドの戦士達のように。」

「あんちゃん……」

「……かの”ドライケルス皇子”はこの地から戦乱の帝
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