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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(SC篇)
外伝〜オーバルギア開発計画〜中篇(前半)
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をぶつけ合えないから……」

「………そういえばアガットさんが言ってた……『ケンカは気合いだ!』」

「い、いや、気合というか……(……アガット君……君も中々不安をそそるね……)えっと……この場合は覚悟、かな。その子と正面から向き合って、ぶつかりあえるほどの覚悟……口で言うほど、簡単なことじゃないけれどね。」

ティータの話を聞いたダンは冷や汗をかいた後、言った。



「………確かにレンちゃんはお姫様だけど躊躇いなく戦争に参加して、楽しそうに人を殺す人間だし、パテル=マテルは強すぎる……わたしにはエステルお姉ちゃん達みたいな力はないし、レンちゃんを引き取り”家族”として接しているプリネさん達みたいな事はできないし……わたしの言葉なんか、届かないかもしれない……

でもやっぱり、レンちゃんもパテル=マテルも放っておくわけにはいかない!」

ダンの言葉を聞いたティータは肩を落として呟いた後、決意の表情になり、ダンを見つめた。

「あ、あのね、お父さん。レンちゃんはリベールに迷惑をかけたり、躊躇いなく人を殺していたけど……わたしはレンちゃんの側にいて、一緒にお買い物とかに行ったことがあるからわかるの。レンちゃんは優しいよ。演技や義務とかじゃなくて、本当に優しいところがあるんだ。お店でかわいいペンダントを見つけたときは、思わずミントちゃんと一緒に3人ではしゃいじゃったし……わたしが転んじゃったときにはしょうがないわねって言いながら手を貸してくれたり……レンちゃんは本当にいい子なんだ。わたしはレンちゃんを親友だって思ってる。……でも、レンちゃんもパテル=マテルもわたしには遠すぎて全然手が届かない……でも……今なら近づけるかもしれない。オーバルギアがあればレンちゃんが何を見ていたのか少しはわかるかもしれない………レンちゃんも心を開いて話をしてくれるかもしれない……だから、だから……わたし、この計画に関わりたい!」

「(そうか………ティータはもう……)………………エリカさん、どう思う?」

ティータの決意の表情を見たダンは優しい微笑みを浮かべえた後、静かな表情で呟いた。

「えっ………お、お母さんっ!?いつから聞いてたのっ!?」

ダンの言葉を聞いて驚いたティータが振り返ると、そこにはエリカがいた。

「……最後のトコだけね。」

驚いているティータにエリカは苦笑しながら答えた後、ティータに近づき、そして真剣な表情で問いかけた。

「ティータ、一つ聞いていい?」

「う、うん………何?」

「もしそのレンちゃんがティータのことを友達だと思っていなかったら………ティータはどうするの?」

「……何も…………何も変わらないよ、お母さん。わたし、もうレンちゃんと関わっていくって決めたんだから。わたしは
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