外伝〜オーバルギア開発計画〜前篇
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「う、うん……おやすみ……なさい……すー、すー………」
そしてティータは眠った。
(ティータは時々、エリカさんと同じ事を言うね。)
眠っているティータを優しい笑顔で見つめたダンはリビングに降りた。リビングでは博士とエリカが何かの会話をしていた。
「………というわけじゃ。」
「”身喰らう蛇”か……やっぱり想像以上の技術力を持っているみたいね。メンフィルはメンフィルで”導力”技術を知ってたった10年でよくそこまで成長したわね……いくら、独自の技術――”魔導”があるとはいえ、2つの技術を合わせるなんてかなりの年数を必要とするはずなのに………」
博士から今まで起こった事を聞いたエリカは真剣な表情で呟き、考え込んだ。
「……まあの。正直、連中の技術力はワシらのそれを遥かに超えておる。人形兵器、”ゴスペル”、”グロリアス”、そして”モルテニア”………まあワシも、”身喰らう蛇”の技術力には心当たりはないわけでもないが……で、なんじゃお主ら。藪から棒に……連中の資料は一通り送ったはずじゃが?」
「実は……僕達も知っているんですよ、”身喰らう蛇”を………」
博士に尋ねられたダンは真剣な表情で驚くべき事実を言った。
「な、なんじゃと!?」
「はっきりと遭遇したわけじゃありません。しかし彼らは猟兵団や特定の資産家などを通し、確実に勢力を伸ばしている……ここ数年、大陸辺境を回ってそれをひしひしと感じます。」
「……だから、帰って来たのよ。まさかリベールに来るとは思わなかったから、今回は後手に回っちゃったけど……私達は一刻も早く、これを完成させる必要があるわ。」
「むう………」
ダンとエリカの説明を聞いた博士は唸って考え込んだ。
「それと………ティータのメンフィルへの留学の件だけど………いっそ、今から留学させる方がいいと思うわ。」
「……何じゃと?いくらなんでも早すぎないか?ワシは早くとも日曜学校に通う必要のない年齢になってからと思っているが。」
エリカの話を聞いた博士は驚き、エリカを見て言った。
「……”これ”に関わるより、メンフィル独自の技術――”魔導”に関わった方があの娘の為よ。メンフィルに留学している間は”これ”に興味を持つ暇なんてないでしょうし……」
「それに”身喰らう蛇”でさえ手の出せない場所――異世界、しかもあのメンフィルの本国なら遥かに安全だと思いますし。後、ティータからの手紙で知りましたけど、ミントさんにツーヤさん……でしたか。メンフィルの貴族の彼女達とも親しいと聞いていますし、向こうで困った時があれば力になってくれるんじゃないですか?」
「まあの。こちらの世界で遊撃士として活動しているミントと違って、ツーヤはメンフィ
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