外伝〜旅立ちの朝〜
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一方2人の会話を聞いていたシェラザードは意外そうな表情をしていた。
「まあな。レナの出産で予め休暇をとっていなかったら、苦労する所だったぞ。」
「ゴメン、父さん、母さん。急な話になっちゃって………」
「でも、3人で話し合って決めたことだから………だから……信じてくれると嬉しいな。」
「まあ、それなら何も言うまい。この広い大陸で、お前達の好きなようにやって来い。」
「いつでも家に帰ってらっしゃい。私とアドルがいつでも家であなた達が帰って来るのを待っているから。」
「………うん!」
「………はい!」
「はーい!」
カシウスとレナに見つめられたエステル達はそれぞれ力強く頷いた。
「3人とも、もうベテランだし細かい注意とかはいいわよね。……これからは学ぶべきもの、知るべき事柄を自分達で判断していくのよ。目を養うようにしなさい。」
「はい。肝に銘じておきます。」
シェラザードの言葉を聞いたヨシュアは頷いた。
「遊撃士を取り巻く環境はリベールの内と外ではかなり違うでしょうけれど………でも基本は同じよ。あなたたちに教えた通りだから。」
「うん、困ったときは教わったことを思い出してみる。」
アイナの言葉を聞いたエステルは頷いた。
「ふふ、あんたたちなら大丈夫。あたしたちが仕込んだんだから。ミントはあたしやアガット、ジンさんを含めたさまざまな遊撃士達に仕込まれているんだから、2人に負けないほど力をつけているわ。自信を持って暴れてらっしゃい。」
そしてシェラザードは微笑ましい様子でエステル達を見つめて言った。
「シェラさん、アイナさん………今まで本当にありがとうございました。」
「えへへ、言葉じゃ言えない位お世話になっちゃった。」
「ミントも短い間だったけど、シェラお姉さんには凄くお世話になりました!」
「ふふ、気にしない気にしない。かわいい妹分のためだもの。」
ヨシュア達にお礼を言われたシェラザードは微笑んだ。そしてエステルはカシウス達のように自分達を見送ろうとしているペテレーネを見つめてお礼を言った。
「聖女様……今まで本当にありがとうございました!」
「……お礼を言いたいのは私の方ですよ、エステルさん。貴女のお蔭でリウイ様はようやく真の幸せを掴めたのですから………それに私達メンフィルの理想を――人間と闇夜の眷属の共存の理解者になってくれてありがとう。」
「えへへ………次に会う時はリウイ達の結婚式ですね。」
ペテレーネにお礼を言われたエステルは恥ずかしそうに笑った後、ペテレーネを見つめて言った。
「ええ。結婚式にはエステルさんの仲間の方達も招待しています。それに………」
エステルの言葉に頷いたペテ
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