外伝〜旅立ちの朝〜
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ば、すごすごと引き下がっているぞ。」
ヨシュアに尋ねられたカシウスは答えた後、笑いながら言った。
「ハハ、確かに父さん達が相手だと誰も敵わないね。……というか勝手にリウイ陛下の名前を出さない方がいいと思うんだけど。」
「ああ、それは心配ない。祝賀会の時、リウイ殿にいざという時に力になって欲しいと頼んだら、もし相手が脅しをかけて来たら自分の名前を出しても構わないと仰っていたからな。遠慮なく出させてもらっている。」
「ならいいんだけど。………ちなみに2人の内、どっちが多いの?」
「ん?縁談の話か?それならミントの方が多いな。」
「ミントが?……意外だな……”侯爵”のエステルの方が多いと思ったけど。」
カシウスの話を聞いたヨシュアは意外そうな表情をした。
「まあ、俺の予想だとミントの場合、身分は二の次で容姿が原因だと思っているぞ。今のミントはそこらの男共がほおっておかない魅力的な女性だからな。」
「……それ、エステルの前では絶対に言わない方がいいよ。エステル、結構気にしているから。」
「ほう………あいつもようやく女らしくなって来たか………」
ヨシュアの話を聞いたカシウスは驚いた後、口元に笑みを浮かべたその時、レナ達がいる部屋から新たな命の泣き声が聞こえてきた!
「父さん……!」
「ああ……!」
ヨシュアに見られたカシウスはすぐに立ち上がり、レナ達がいる部屋に入った。そこには幸せそうな表情で産まれたばかりの赤ん坊を抱いているレナと、嬉しそうな表情で赤ん坊を見つめているエステルとミントがいた。
「……無事で何よりだ、レナ。」
「フフ、ありがとう、あなた。」
安堵の表情をしているカシウスにレナは優しい微笑みを浮かべた後、カシウスに続くように入って来たヨシュアを見て言った。
「ヨシュア、この子が今日から貴方の弟になる子よ。この子にとって見本になるいいお兄さんになってあげてね。」
「……うん。頑張るよ。」
レナの言葉を聞いたヨシュアは微笑んで頷いた。
「弟………男の子か……!」
一方カシウスは嬉しそうな表情をした。
「そうよ。ヨシュアが長男だから……この子は次男ね!」
「ねえねえ、お祖父ちゃん。この子の名前はどうするの?」
エステルは胸を張って言い、ミントは期待するような表情でカシウスを見て尋ねた。
「そうだな………それならエステル、お前に任せた。」
「あ、あたし!?何で??」
カシウスに話をふられたエステルは驚いた後、尋ねた。
「お前がブライト家の兄妹の中で一番上だからな。お前が決めてもおかしくあるまい。」
「ふふ〜ん、父さんもわかっているじゃない!じゃ、あたしが決めるね!…………」
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