外伝〜使徒達への招待状〜
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エクリアが食事をしながら淡々とした口調で言った。
「でもぉ………」
「能書きより、まず美味いかどうかが大切だ。それは思わないか、マリーニャ?」
エクリアの言葉を聞いて納得していなさそうな表情をしているマリーニャにセリカは言った。
「ああん、御主人様まで〜。いつもながら張り合いがないなぁ………」
セリカの答えを聞いたマリーニャは諦めて溜息を吐き、食事を始めた。
「頼もう!」
「ごめんください。」
セリカ達が食事をしてしばらくすると、玄関に取り付けられている呼び板が、小気味よく2回打ち鳴らされ、2人の声が聞こえてきた。
「あれ、またこんな朝っぱらから。相変わらずですね〜、あの2人は。」
「……私が出ます。食事中ですがこちらに通しても構いませんか?」
2人の声に聞き覚えのあるマリーニャは苦笑し、エクリアは席を立った。
「ああ。シュリ、茶の用意を頼む。」
「かしこまりました。」
そして少しすると腰までなびかせる蜂蜜色の髪と青い瞳を持つ白い甲冑姿の女性と、同じく白い甲冑姿の大柄の黒髪の男性が食堂に入って来た。
「どうしたレヴィア、また俺に会いにでも来たのか?」
「いや、お前に会いに来たのはついでだ。」
「そうか。それは残念だな。」
「フ、フン!全く、貴様という奴は全然変わらないな。」
セリカの答えを聞いた女性――レウィニア神権国が誇る11騎士団のひとつ、”白地龍騎士団(ルフィド・ヴァシーン)”の団長にして、”レウィニアの白き薔薇”と称えられ、そして10数年前”水の巫女”にある日呼ばれ、”神核”を与えられ、”神格者”になったレウィニアの数ある貴族の中でも名門生まれの女性――レヴィア・ローグライアは顔を赤らめた後、若干怒った様子で答えた。
「………レヴィア将軍。怒る前にまず用件を済ませましょう。」
一方男性は苦笑しながらレヴィアを見て言った。
「そ、そうだな、レフィン。」
男性――レヴィアの幼馴染で”白地龍騎士団(ルフィド・ヴァシーン)”の副団長のレフィン・リンズーベルの言葉にレヴィアは頷いた。
「今回の用件だが………セリカに用ではなく、マリーニャに渡す物があるからこちらに来た。」
「あたしにですか?なんでわざわざレヴィア将軍が………」
レヴィアの言葉を聞いたマリーニャは驚いた後、食事を止めてレヴィアを見た。
「………とにかく、渡すぞ。レフィン。」
「はい。マリーニャさん、どうぞ。」
レヴィアに促されたレフィンはマリーニャに一通の封筒を渡した。
「あたしに手紙……?何でレヴィア将軍達が持っているんですか?」
「……昨日の夜、その封筒が王城に届けられた。それを持っ
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