外伝〜剣帝の苦労〜前篇
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ーヤ、行くわよ。」
「かしこまりました、マスター。失礼いたします、リウイ陛下。」
リウイに言われたプリネは疲れた表情で溜息を吐いた後、扉の傍で静かに立っていたツーヤと共にリウイの私室を退出した。
〜マルーダ城内・廊下〜
「ハア…………予想はしていたけど、やっぱりそう簡単には認めてくれないわね……」
「マスタ―………」
歩きながら溜息を吐いたプリネをツーヤは心配そうな表情で見つめていた。
「フフ……心配をかけてごめんね、ツーヤ。」
「いえ。マスターが幸せになって頂く事はあたしの希望でもありますから。」
「フフ……そうは言ってもツーヤ………孤児院の事でレーヴェの事………完全には許していないでしょう?」
「それは………………」
苦笑しながら言ったプリネの言葉を聞いたツーヤは返す言葉がなく、黙り込んだ。
「………それにお父様とシルヴァンお兄様からレーヴェの監視役として任命されている事も聞いているわ。」
「………はい。お二方からは常にマスターの傍におり、そしてあの人の事を一部とはいえ、それを知るあたしが適任だという事で任命されました。……申し訳ございません。マスターを裏切っているみたいで………」
「ううん。2人の考えは十分わかっているし、レーヴェの監視役として適任なのはツーヤしかいないわ。だから、気にしないで。」
申し訳なさそうな表情で謝罪するツーヤにプリネは優しい微笑みを浮かべた。
「マスタ―…………あの。本当は提案すべきかどうか迷っていたんですけど、やっぱりあたしはマスターに幸せになって頂きたいですし………マスターの為にある提案をさせていただく事を決めました。」
「提案?何かしら。」
「………あの人――レーヴェさんがリウイ陛下と戦い、その実力を見てもらえばいかがでしょう?メンフィルは実力主義――それも戦いに関しては強さを重点的においてます。……実際あたしも、ファーミシルス大将軍が鍛え上げた親衛隊の方達を10人抜きして護衛騎士として認められたわけですし………」
「………そうね。確かにそれなら、お父様もレーヴェの事を少しでもわかってくれるかもしれないわね。」
ツーヤの提案を聞いたプリネは考え込んだ後、静かな表情で頷いた。
「後は”神格者”になれば話は別だったかもしれませんが………さすがにそれは難しい話でしょうね………話に聞くところ、”神格者”はマスターのお母様のように”神”を信仰し、かつ”神”自身に認められて”神核”を授けられないと不可能と聞きますし。」
「”神格者”………”神”から”神核”を授けられないで”神格者”になる方法。……………!!ありがとう、ツーヤ!光明が見えて来たわ!」
「え?」
明るい表情で
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