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第十五話 陰謀の季節なのです。
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オトフリート4世が死亡して1か月ほどたった後に妊娠したことになり、時間軸があわない。
「つまりシルヴィア皇女は帝室の人間ではないということだな。そしてその血を引くカロリーネ皇女も当然・・・ほほう、これはなるほど、とてつもない醜聞だな」
二人の大貴族は顔を見合わせてにやりと笑う。この際それが真実かどうかはどうでもいい話である。要はカロリーネ皇女殿下に揺さぶりを、それも致命的なものを、かけられればそれでいいのだ。そしてもう一つ、この話が上がってきたとき、カロリーネ皇女殿下側にはそれを反証するすべはない。
反証するにはDNA鑑定が決定的でありもっとも有力なものなのであるが、それはできない。
なぜか?
鑑定を行うには当人の細胞が必要であるが、恐れ多くも陛下の玉体に触れるわけにはいかないからである。
二大貴族がこの話に食いついたのも、そういう背景があったからであった。
「オトフリート4世の寵姫が密通・・・・そのけがれた血の孫が帝室に連なっているなどとはな。卿はどう思うか、リッテンハイム侯爵」
「うむ。儂もブラウンシュヴァイク公爵の意見に賛成だな。これを使用しない手はないぞ。暗殺よりもよっぽど我らの手を汚さずに済むではないか。その上我らはこれを義憤として告発したと言えば、世間における我らの評判は高まるぞ」
「うむ。その通りだな!」
「これをただちに帝都にばらまく。スキャンダルとして火種を飛ばしておき、その後一気に皇帝陛下に直訴申し上げ、カロリーネ皇女殿下を降嫁という形でどこぞの貴族の家に嫁がせ、御隠しいただく。もしくは修道院に放逐するか、陛下のご意向によっては帝室を汚した大逆罪として死刑に処するということもできるが・・・・」
「それは駄目だ。儂らの娘が侍女として仕えている。罪はその方面にも及ぶだろう。こうと知っていればこうなる前に手を回して引き上げさせたのだがな」
「それではだめだ。余計に我らが疑われるではないか。むしろ『自分の娘を差し出すほど忠誠を誓っていたのにそれを裏切られた被害者。』を演じればよいではないか」
ブラウンシュヴァイクはなるほどと手を膝に打った。
「なるほど、リッテンハイム侯爵、卿は策士だな。皇女殿下、いや、カロリーネなどどこぞの貴族に拾ってもらえれば関の山というべきだろう」
「もっとも、あのようなスキャンダルの後だ。もらおうなどという考えを起こす貴族などいないのではないかな」
「ハッハッハ!!それはそうだろうな」
二人の大貴族が哄笑する。
「よし、そうと決まればさっそく帝都の全輪転機を使用して取り掛からせよう。ネット、ユーチューブ、ツイッター、インスタグラム、フェイスブック、ミクシィ、あらゆるSNSも総動員じゃ!!今日から3日間、徹底的にこの噂を流してしまえ!
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