妖精たちの罰ゲーム
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が溜まっている。
「お!?いたいた!!お〜い!!」
突然誰かを見つけたのか、手を振り始めるカナ。ウェンディは彼女の後ろからどんな人なのか、そっと様子を観察しようと考えた。しかし、彼女は前にいる二人組を見て、一瞬思考が停止した。
「な・・・なんで・・・シリル?」
そこには彼女の恋人であるシリルと、彼の今日のご主人様であるラクサスがいたのだった。
「ったく、おせぇぞ」
「ウェンディ!?それにカナさん!?」
ラクサスの後ろで小さくなっていた水竜が、天竜を見つけてパッと笑顔になり、彼女に飛び付く。
「どうしたの?こんなところで」
「シリルこそ」
先程までの不安感から解放されたかに見えた二人の竜。しかし、非情な現実をこの男女から言われる。
「おい、一々騒いでんなよ」
「んじゃ、二人揃ったし、そろそろ行くとしようかね」
「「え?」」
彼らはここがゴールだと勝手に思い込んでいた。しかし、本当は違う。ただ、二人を一緒に連れていくつもりだったから、ここで待ち合わせていただけのようだ。
「カナさん?まさかシリルと一緒に身売りされるんですか!?」
「え!?身売りって何!?」
カナのここまでの発言からおかしな推測をしているウェンディ。彼女の勘違いを真に受けたシリルは、一体どういうことなのか困惑していた。
「まぁ、二人揃ってた方がお高いからね」
「お前は適当なことを・・・」
後ろの竜たちの反応が面白かったからなのか、彼女たちの不安を駆り立てるような発言を咬ますカナ。その隣でラクサスがため息をついているが、カナはとっても楽しそうに鼻唄を歌っている。
「やっぱり私帰ります!!」
「お・・・俺も!!」
「ダメだ」
「もう着いたよ」
「「にゃあ!!」」
身の危険を感じ、踵を返して逃げようとするウェンディとシリル。しかし、ラクサスとカナに頭を掴まれてしまった彼らは、チラッとどこに着いたのか確認してみる。
「「・・・??」」
そこに建っているのは教会。なんでこんなところについたのか、二人は意味がわからず唖然としている。
「コラコラ!!教会に酒を持ち込むんじゃない!!」
「おー、ブロック神父、久しぶり」
カナさんとラクサスさんを先頭に教会の敷地内に入ると、カラフルな服へと身を包んだ神父がやってきてカンカンに怒っている。
「あれだけダメじゃと小さい頃に口を酸っぱくして言っただろ」
「「小さい頃?」」
注意されてもお構い無しにお酒の入っている瓶を持ったまま、ズケズケと敷地の中に侵入していくカナ。その後ろでは神父が説教をしながら付いてきている。
「カナ、酒置いてけよ」
「大丈夫だって、ブロック神父はそう言いたいだけだから」
ラクサスに注
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