妖精たちの罰ゲーム
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ギルドのある一室で其ボクシング漫画のラストシーンのような姿勢になっているグレイ。彼は、自分にここで待つようにといった女性が何をしようとしているのか、理解できずにただ暗い表情で待つことしかできなかった。
「グレイ様、顔色が悪いですよ?どうかしたんですか?」
そこに、今日の彼のご主人様であるジュビアがやってくる。彼女は彼の隣に腰かけると、心配そうに彼の顔を覗き込む。
「いや・・・なんていうか・・・色々な・・・」
「それは大変!!熱は!?頭痛は!?」
「熱なんかねぇ。ただちょっと疲れてるd―――」
グレイが言い終わるよりも早く、ジュビアは彼の額へと手を伸ばす。グレイのおでこに彼女の手が触れた瞬間、なぜかものすごい勢いでジュビアは手を離した。
「今・・・グレイ様の額にジュビアの手が・・・」
今まで大好きな彼の顔に手を触れたことなどなかったジュビアは、あまりのことに興奮して自分の手にキスをしている。そんな彼女の頭の中は、グレイとの妄想でいっぱいだ。
「あ〜ん!!熱すぎます!!この熱を下げてあげなければ!!」
「だから熱ないって!!」
自分の妄想でグレイとラブラブになっていたジュビアは顔を火照らせ興奮状態。ただ、グレイはどんな妄想をしているかわからないため、先程の話の流れから突っ込むことしかできない。
「こんなこともあろうかと・・・」
一度グレイに背を向けて、何かをゴソゴソと漁っているジュビア。彼女はお目当ての品を見つけると、それを手に取りグレイに向き直る。
「ジュビアはアイスを用意しました!!」
彼女はそう言うと、カップに入っているバニラアイスをスプーンで掬う。
「グレイ様、あ〜んしてください。あ〜ん」
「あ・・・あ〜」
ゆっくりとグレイの口にアイスを運んでいくジュビア。しかし、ここである誤算が起きてしまう。
夢だったグレイへあ〜んをすること。そのことで緊張してしまったジュビアは手を滑らせ・・・
ボスッ
「ぶほっ!!」
「あーーーーー!!」
グレイの喉にスプーンを突っ込んでしまった。
「何しやがるてめぇ!!」
「ごめんなさい・・・ジュビア・・・緊張で手が・・・」
咳き込みながら怒鳴るグレイ。ジュビアは申し訳なさで謝罪をした後、突然服を半分脱ぎ、コップを取り出す。
「お水をどうぞ」
「飲めるか!!」
自身の体から水を発生させてコップへと移すジュビア。しかし、体から作った水を飲むなどグレイにはできるはずもなく、しばらくコップの押し付け合いが起きたのであった。
「なんだ・・・こんな格好をするだけでいいのか?楽なものだ」
そう言って堂々と仁王立ちしているのは胸元が
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