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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第十四話 リベンジ戦は燃えます!!
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のに」

 慌ただしい動きだが、彼らにしてみれば一刻も早くエル・ファシルに戻りたいとのことなのだろう。無理でも、一歩でも近い星域で暮らしたいと願うのは自然なことなのかもしれない。

「だが、問題は、エル・ファシルそのものの状態がどうなのか、だが・・・・」

 シトレが口を濁らせた。何しろ帝国のことだから、軍規は多少あるかもしれないが、勝利者の宿命、略奪、放火、破壊などは行っているだろう。それを元通りに戻せるまでどれくらい時間がかかるだろうか。だが、それを考慮に入れても、いや、だからこそ、彼らは戻りたいのだろう。自分たちの故郷に。

「この戦い、負けるわけにはいかないな」

 シトレの言葉に、シャロンは微笑を浮かべた。ふと、シトレは気になった。彼女の微笑は一見優美なものだが、その実何か秘めている思いがあるのではないか、と。それは単なる権力志向なのか、それとも――。


エル・ファシル星域――。
 けたたましい警報が展開していた帝国軍艦隊に鳴り響いた。いや、展開しているとはいっても単に停泊陣形に並んでいるだけであり、戦闘用の体形ではない。

「じょじょじょじょ、状況は、どどどどうなっている?!ななななにがおこったんだ!?」

 昼寝から起きだしてきた司令官が転がるようにして旗艦艦橋に飛び込んできた。軍服は乱れ、髪はぐしゃぐしゃ、もっとも半ば剥げているから、寝癖のようなものはないが。
 司令官はエルワルド・フォン・ツィーテン中将。あの第二次ティアマト会戦で全軍を指揮したツィーテン元帥の子孫である。だが、先祖の栄光に麻痺されたため、本人はそれほどの能力はなく、辺境艦隊の一中将という地位を漂っていた。

「敵襲です。三方向から包囲せんとうごいています」

 参謀長が報告する。

「包囲だと!?何をしておる!さっさと艦隊を戦闘隊形に動かせんか!?バカ者どもが!!」

 こんな時に昼寝してたオメェに言われたくねえよと参謀長はむっつりした顔をしたが、今は喧嘩している場合ではない。すぐに指令を発し始めた。

「ししし司令官!!!」

 オペレーターが驚愕の叫び声を上げる。

「なに?司令官がどうした!?儂ならここにいるではないか!!」
「違うよ天然バカ!!」

 という声を危うく上げそうだったオペレーターがぐっとこらえ、また、慌ただしく叫んだ。

「敵艦隊はだ、第八艦隊です!!第八艦隊が旗艦ヘクトルを中心に猛速度で接近中!!展開間に合いません!!突っ込んできます!!」
「何?!」

 目の前のスクリーンを見た司令官、参謀長は絶句した。自由惑星同盟軍艦隊が密集体形で突撃してくる。慌てて阻止せんと前衛部隊が砲撃を始めるが、猛速度で接近してくる艦隊はそれをものともせず、射程距離に入ってきた。砲撃自体も
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