欧州へ
海戦!
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着任報告を終えた私は、一人で空母赤城まで戻ってきました。
私の帰りを待っていてくれたのかは知らないが、そこには坂本少佐が待っていました。
「着任報告は終わったのか?」
「・・・はい」
なんか申し訳ない気分で胸が張り裂けそうになっている根岸。
根岸は昼間の話を思い出すと、急に呼吸が早くなったのだ。
それを見ていた坂本も異常だと気付いたのか、
「根岸、どうした。どこか悪いのか?」
「・・・いえ、なんでもありません」
とてもじゃないけど話せる内容じゃないよ。
ブリタニアにやってきて、まさかな内情報告をしないといけないなんて思ってもみなかったよ。
たしかに私たちは最前線の援軍としてきましたけど、仲間を疑って仕事をしないといけないなんて嫌なところだよ。
だって、私の思っていた第501統合戦闘航空団とは違っていたなんてね。
「今日は魔法力を使いすぎたので休ませてください」
「それは構わんが、本当に大丈夫なのか?」
「はい。ですので、失礼します」
悟られてはいけない。
これが極秘任務である異常は、私の部隊はもちろんのこと、その他の部隊にも口外することはできない。
誰かに言うことができるのならば、スッキリとするのだろうけど、それはむりなんだよね。
遣欧部隊の部隊長の仕事は単にネウロイを倒すだけではなく、彼女たち501航空団が規律違反や職務放棄等をしないかを見なければいけない。
つまり、密偵しなければならないのだ。
これは代々の部隊長が行ってきたことであるため、断ることはできないのだが、やはり、やりたくない仕事であった。
坂本は遣欧部隊の部隊長を務めずに、最初から501航空団に所属していたためこの事を知らず、今に至っているのです。
しかし、今日の根岸の変わりようで違和感を感じている坂本は色々と考え、頭を悩ませていたのです。
根岸の戦歴や経歴を調べておいたほうがよさそうだな。
それた気は乗らないが、ミーナにも注意するように伝えなくてはいけないかもしれん。
だが、一番の原因は今日の着任報告だろう。
となると怪しいのはマロニー大将だろう。
「私も明日に備えて早く寝るか」
さすがに今日は遅い。
明日調べても遅くはないだろう。
根岸 自室
「はぁ〜、こんなことになるならブリタニアになんて来たくなかったよ」
二度目のブリタニア。
今度こそは、と思いやってきたのに、出されたのは屈辱的な命令。
そんな普通はやるはずがない。
でも私はそれをやらなければいけない。
私の属する扶桑海軍の面子もあるが、一番は私の弱みを握られていることも理由であった。
マロニー大将はなかなかの曲者だと思う。
毎回、部隊の体調の弱みを握ってこんな命令
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