ぷろろーぐ†あばたーさくせい†
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てくれる?」
「なまえ? しらないひとにおしえちゃだめだっておかあさんいってた!」
「っ……私は妖精のティーよ。貴女は?」
妖精が名乗ると君は嬉しそうに人形さんティーって言うの、可愛い名前、と言ってはしゃいだ。妖精はそのことにキレる。
「そんなこといいからさっさと名前教えなさいよっ!」
「いいよー。はーちゃんはねぇ、たなか はおんって言うの!」
「ふーん。じゃあ、貴女は今からハーノね」
「はーの?はーちゃん、はーのになったの?」
「そーそ。貴女はハーノよ。決定ね」
妖精はそう言って白い板に向かって何かを操作した。そうすると、君の目の前に妖精と同じような白い板が出てくる。そこには君の新しい名前、ハーノ、と書かれていた。そして、次々に情報が足されていく。そして、いくつかの情報が足されたあと、これでよろしいですか、と君の目の前に文字が出てきた。君は何も分からず首をかしげながら、はい、を選択する。そうすると、妖精は小さく溜息を吐いて君に言葉を送った。
「色々必要なことは私が決めたから、貴女は好きなように生きなさい」
「すきなように?」
「そうよ。自由に生きていくといいわ」
「じゆう? はーちゃんじゆう?」
「? ええ、そうよ」
「そっかー! はーちゃんじゆうなのかー」
君は満面の笑顔でそういったあと少し悲しそうな顔をして、俯いた。妖精は不思議そうにしながらも何も聞かずに君を転移させる。
「新しい世界。新しい街、新しい人。全てが全て優しくできていないわ。気をつけて」
「? きをつけて? どういうこと……」
君は妖精に手を伸ばして聞こうとしたけれど、視界が一瞬で切り替わって聞くことは出来なかった。
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