ターン48 鉄砲水と砂上の異形
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魔法・罠:2(伏せ)
「……僕のターン、ドロー」
わからない。この世界では、確かにそれが常識なのかもしれない。僕らの世界の常識を持ち出すことの方が、むしろ間違ったことなのかもしれない。だけど中途半端に迷ったままデュエルを続けていては、勝てるものも勝てなくなる。
それはわかってる、んだけど。
「シャクトパスをリリースして、アドバンス召喚!出ろ、ジョーズマン!」
ジョーズマン 攻2600
「バトル、ジョーズマンでセットモンスターに攻撃!」
体中に飢えた口を開く鮫の戦士が、その右腕を振りぬく。伏せてあったモンスター、2体目のサンドモスがその体の4割ほどを一撃で食いちぎられ、元の砂になって崩れていった。
ジョーズマン 攻2600→??? 守2000(破壊)
「あ……!」
「ブロークン・ブロッカー……!」
攻撃力よりも守備力の高い守備表示モンスターが戦闘破壊された時、その同名モンスターをデッキから2体まで特殊召喚するカード、ブロークン・ブロッカー。今破壊されたサンドモスは2体目、だけどウェーブ・フォースのデッキバウンス能力がかえって仇になって、今の奴のデッキにはサンドモスのカードが2枚入っているためにその能力を最大限に発揮させてしまう。そして今日だけでもう何度も見たサンドモスが、またしても大地を盛り上げて砂の中から現れた。
サンドモス 守2000
サンドモス 守2000
「しつっこい……!カードをセットしてターンエンド!」
「あああ……」
引いたカードをろくに見ることもなく、すぐさまセットするサンドモス。特に攻め込んでこないところを見ると、今は向こうもジリ貧なのだろう。だけど、いまだに迷いが抜け切れない僕と違ってサンドモスには決死の覚悟がある。この膠着状態も、長くは続かない。
清明 LP3000 手札:1
モンスター:ジョーズマン(攻)
魔法・罠:1(伏せ)
サンドモス LP2400 手札:0
モンスター:サンドモス(守)
サンドモス(守)
魔法・罠:2(伏せ)
「僕のターン!オイスターマイスターを召喚!」
オイスターマイスター 攻1600
颯爽と飛び上がって着地する牡蠣の戦士。だがその両足が地面につくかつかないかというところで、いきなりサンドモスが動いた。ああそうだ、あのカードには僕も何度もお世話になってきたからよく知っている。
「激流葬!」
『いや、まだだ!』
チャクチャルさんの声に反応するかのように、もう1枚伏せてあったカードがチェーンして発動される。あのカードは速攻魔法、皆既日蝕の書?ふっとあたりの風景に影が差したように暗くなり、その闇に呑まれサンドモスが、ジョーズマンが、そしてオイスターマイ
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