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第十二話 お食事会なのです。
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侯爵、主にバウムガルデン公爵というわけであるが、その二人に味方する貴族たちも大勢いるため決してブラウンシュヴァイク・リッテンハイム枢軸も強大ではないということである。

 バウムガルデン公爵は皇帝から分家した、いわば帝室の血を引く家系であり、しかもその領地はブラウンシュヴァイク、リッテンハイムを凌ぐ広大さであったということも勢力図作成に一役買っている。

「うぬう!!なんたること!!あの軍事法廷での結論はどうも怪しいと思ったわ!!おのれ、帝国三長官をたぶらかし、国政を壟断しおってからに!!」

 ブラウンシュヴァイクが顔を赤くしながら息巻く。

「いや、帝国三長官すべてというわけではないぞ。軍務尚書マインホフ元帥は最後までバウムガルデンの息子の罪を鳴らしておったからな」
「儂らがあの場にいれば、あの小僧もただでは済まさなかったのだが!」
「仕方あるまい。過ぎたことを申してもな。それよりもだ、ブラウンシュヴァイク。今後儂らはどう動くべきか、それを協議しようではないか」
「うむ」

 うなずいたブラウンシュヴァイク公爵はリッテンハイム侯爵のグラスに、そして自分のグラスにもワインを注いだ。これは410年物のワインであり、ブラウンシュヴァイク家のコレクションの一つであるが、リッテンハイムの機嫌を取るためならばと特別に封を切らせたものである。また、リッテンハイム侯爵のほうも、わざわざ領地でとれた極上の鳥をローストさせたものや年代物のチーズなどを持参してきていた。アルコール交じりでの会議や討論は昔から貴族の政治手段として知られてきている。

「まずはさしあたって、あのカロリーネ皇女殿下にはご退場願うこととしよう。カロリーネ皇女殿下がいなくなれば、フリードリヒ4世など元の傀儡皇帝に成り下がるではないか。その後ろ盾を失った宇宙艦隊司令長官、統帥本部総長、そしてリヒテンラーデ侯爵等はいつでもつぶすことができる」
「して、その方法は?」

 ブラウンシュヴァイク公爵の問いかけに、リッテンハイム侯爵は無言で自分のグラスに何かを注ぐ真似をした。その唇の端に冷笑がうかぶ。ブラウンシュヴァイクも笑いを浮かべた。

「なるほど。代々の皇帝の血筋は常に暗殺に彩られてきた。カロリーネ皇女殿下お一人がその因果から逃げおおせられるわけはないからな」
「そういうことだ」
「だが、暗殺に失敗した場合には?」
「その時には、生きながらもっとも恥ずべき立場に追い込むこととする」
「それは?・・・いや待て。儂も今考えが浮かんだぞ。卿、こちらへ」

 ブラウンシュヴァイクがひそひそと耳打ちすると、リッテンハイム侯爵ははたと膝を打った。

「そのとおりじゃ。ブラウンシュヴァイク公。儂もそれを考えておった」
「では、それらを効果的に進めるとしようか。具体
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