第16話 迷い道??京都の街が牙を向く?? 京都編3
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いがけない悪評を聞いて沈んだ俺の心も、京都の町並みのせいでやはり自分の知らぬ間に高揚してしまっていたということなのだろう。
大輝「ひとつ提案がある」
レン「聞きましょう」
大輝「ホテルからも近いし、八坂神社にお参りしよう」
レン「却下します」
大輝「なんでぇ??」
レン「みんなで『北野天満宮』で初詣しようって決めたのに、なに1人でフライング決めようとしてるんですか??」
大輝「初詣…なんかじゃねぇよ」
大輝「何方かと言えば『戦勝祈願』だ」
レン「『戦勝祈願』…ですか」
レン「じゅうぶん初詣のうちに入ると思いますがね」
大輝「でも、あいつらも2日目の自由行動で別の神社はお寺に行っちまうんじゃねぇの?」
レン「…気持ちの持ちようですよ」
レン「そうやって、未来になにか『楔』を打っとかなきゃ貴方は全てを背負いこんで勝手に消えてしまいそうですから」
大輝「消えそう…ね。お前は俺が死んだら悲しむのか」
レン「悲しむでしょうね」
大輝「…即答だな」
レン「俺だけじゃないですよ。リンも、伽耶も、ミク姉も…大輝さんが死んだら絶対悲しみます…だから??」
俺はその問いかけに…今にも泣きそうなレンからの願いに…はっきりとした答えを出してやることは出来なかった。自分がこんなにも大切にされてると改めて感じると、少しくすぐったくなってしまったのだ。
俺はレンの頭をガシガシと力強く撫でてやった。
レン「痛いですよ…大輝さん…」
晴れていた空はいつの間にか泣き出しそうな色になっていた。
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