第16話 迷い道??京都の街が牙を向く?? 京都編3
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ー大輝視点ー
俺は今、鏡音レンと一緒に京都の街を歩いていた。
他の連中は居ないのかって?
…いや、居るにはいたんだけど…その…
レン「ハッキリ言ったらどーですか。大津誠とルカ姉をずっと見てたら、リン達とはぐれて迷子になりましたって」
大輝「う…うるせぇ??」
大輝「確かに大津達の前で暫く固まっていたらみんなとはぐれちまったけどさ…」
レンが無表情を貫きつつ、俺のプライドを地に落としていく。ああ…殴りてぇ…けど我慢我慢。もし、その行動を実現したとする。世間的に見れば「美少年を殴る男子高校生」あらぬ誤解を受けかねない。
ここは大人な態度を貫いてだなぁ…
大輝「でも、迷子にはなってない??」
大輝「だいたい、伽耶からLINEで『ホテルに集合』って連絡されてんだからホテルに行けばいいだけだし??」
レン「…ホテルの場所わかってるんですか?」
大輝「…」
…負けたぁ??年下に言い合いで負かされたぁ??
大輝「じゃあ、今からホテルの場所の聞き込み開始だ」
レン「わかってなかったんですね…あんみつとか食べてる場合じゃなかったですね」
大輝「うるせぇ??」
みんなとはぐれた上に迷ったくせに俺とレンは普通に観光していたりする。笑
俺とレンが聞き込みを開始してからおよそ30分後、ホテルの場所はおろかそのホテルの評判まで聞き出すことができた。
大輝「今回泊まるホテル…っーか旅館?」
レン「『剣門荘』でしたっけ?」
大輝「そうだけど…あんまりいい評判は聞けなかったな」
レン「僕はあんまり期待してませんでしたけど」
大輝「いやまぁ伽耶のやつ一応金持ちなんだから、多少はその辺奮発してくれるかなぁ〜なんて思ってたのに…」
レン「食事、部屋、風呂…何ひとついい評判はありませんでしたね」
大輝「なんだかなぁ〜」
レン「八坂神社や知恩院に近いのが唯一の利点ってさっきの芸者さんは言ってましたね…」
大輝「地の利だけかよ…がっくし」
レン「まぁホテルの場所も分かったことですし、晴れて迷子ではなくなったわけですから、どうです?ここはひとつ景気づけに嵐山の方に戻るってのは」
大輝「またほんのり雪の積もった嵐山でも見ようってか?悪いが俺は全く気がすすまないな。普通にこのままホテルに向かった方がいいんじゃないか?」
レン「せっかく京都まで来たってのに乗り気じゃありませんねぇ〜」
大輝「うるせー」
俺とレンはグダグダ言いながら、嵐山の麓、天龍寺周辺をぶらぶらと歩いていた。こうして無駄に時間を潰しているだけでも、京都という街は不思議と気分を高揚させる。
先ほど、他の場所を観光する気分ではないと言った俺だったがしかし、今はすでにこのままホテルに向かってしまうのは忍びないという気分になっていた。ホテルの思
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