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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第30話
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の件同様、エレボニア帝国にあります。なのにノルドの人々が故郷を離れなければならないなんて……そんなのは筋が通らないでしょう。」
「リィン……」
「お兄様……」
「……だが、どうしようもないことだ。実際、あのような猟兵まで放たれてしまっている。集落のみんなの安全には代えられない。」
(……………人間達の愚かな争いに介入するつもりはありませんでしたが………遥か昔からこの大自然との共存をしてきた彼らについては”精霊王女”―――いえ、”精霊”としての義務を果たすべきかもしれませんね……)
リィンの意見を聞いたアリサとセレーネは辛そうな表情をし、片を落として答えたガイウスはすぐに気を取り直し、リィンの身体の中で静かな表情で黙り込んでいたリザイラは真剣な表情でガイウスやラカンを見回していた。
「……本当にそれでいいのか?ガイウスだって、この前の実習で言っていたじゃないか。”故郷を愛している”って―――”ノルドの地の全てを愛している”って。」
「あ…………」
「………………………」
リィンの指摘にアリサはかつての実習でガイウスが士官学院に入学した理由を思い出し、図星を突かれたガイウスはリィンから視線を逸らして黙り込んでいた。
「だから―――やってみよう。俺達の手で、出来る限りの事を。」
リィンの提案を聞いた仲間達はそれぞれ表情を引き締めた。
「それは……」
「導力通信の妨害装置をボクたちが止めるってこと?」
「その通りだ。貴族連合はあくまで第三機甲師団との戦闘に力を注いでいる。この地における”イレギュラー”である俺達なら―――連中の裏をかくことも可能なんじゃないか?」
「確かにそうですわね……」
「うん。もちろん簡単じゃなさそうだけど……」
リィンの話を聞いたセレーネとエリオットは考え込み
「………ですが、いいのですか?結果的に貴族連合と対立する事になりますが。」
クレア大尉は真剣な表情で問いかけた。
「もちろん、正規軍に直接協力することはできません。ですが貴族連合は、通信を封じることでノルドの人々とゼンダー門の連絡すら断ち切っています。その際に、猟兵団を使って高原を制圧しようとしている……せめてそれだけでも何とか阻止するべきでしょう。」
「そうね……私も同じだわ。集落の人にはさんざんお世話になってしまったし。」
「まあ、きっちりとお返しするのがスジかもねー。」
「そうですわね。」
「こうなったら僕達も頑張るしか!」
「……ふふ。決意は固いようですね。」
リィンの言葉に次々と答えたアリサ達を見たクレア大尉は苦笑した。
「………………ありがとう、みんな。オレも”Z組”の一員としてそれ
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