外伝〜帝都への帰還〜中篇
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腕や陛下ご自身のご活躍を知らない者達がそう騒ぎ立てるだけです。占領した元我が帝国領での政治に陛下自身が兵達を率いて、兵達を鼓舞する戦……まことに見事でございます。特に此度の異変ではかの”闘神”と”猟兵王”を同時に討ち取り、”西風の旅団”を壊滅させ、此度の戦で参加した”赤い星座”の猟兵達も殲滅したと聞きます。陛下達の勝利をこの場で祝いの言葉を捧げさせていただきます……かの猟兵達に勝利した事……見事でございます。」
「………貴殿の祝いの言葉、受け取っておこう。」
「そういえば祝いの言葉で思い出しましたが、陛下には別の意味でもう一つお祝いすべき事がありましたな。」
「……………………」
宰相の言葉を聞いたリウイは遠まわしにイリーナの事を指している事に気付き、真剣な表情で宰相を見た。
「………私や我が皇帝陛下は陛下達の結婚式に招待されていない為、この場にて我が皇帝陛下の代わりにお祝いの言葉を申し上げます。”聖皇妃”イリーナ・テシュオス皇妃とのご婚約……おめでとうございます。イリーナ皇妃にもよろしくお伝えください。」
「……我が正妃、イリーナにも貴殿の言葉を伝えておこう。」
「………どうぞ、よろしくお伝え下さい。それと婚約で思い出したのですが、我が帝国の第1皇子と貴国の姫君の一人――”姫君の中の姫君”――プリネ姫の婚約の提案をその場で使者に断りの言葉を告げた事で、宮廷内が驚いた件を思い出しました。……プリネ姫は今も特定の男性はいらっしゃらないのですから?もしいらっしゃらないのなら、よろしければもう一度我が帝国の第1皇子とのご婚約をご再考して頂きたいのですが……」
「……残念ながらプリネもようやく自分の伴侶を自分自身で見つけたところだ。今はその者が本当にプリネの伴侶として相応しいか、親として観察している所だ。……よって、貴国の提案はこの場で断らせて頂こう。」
宰相に尋ねられたリウイは静かな表情で答えた。
「ほう……かの”姫君の中の姫君”の心を動かす男性が現れるとは……ふむ、それなら仕方ありませんな。」
リウイの言葉を聞いた宰相は驚いた表情をした後、気を取り直して頷いた。そして話が終わったのを見計らったオリビエが宰相に尋ねた。
「……ところで宰相。この後、どうするつもりかな?あいにく私は、今日をもってリベールを暇するつもりなのだが。」
「ええ、存じ上げております。何でも、名高き”アルセイユ”に乗船し、メンフィルの戦艦――”モルテニア”と帝都に凱旋なさるのだとか……」
「ふむ……さすがに耳が早い。」
「私もご一緒させていただければ……と、お願いしたい所なのですが。あいにくこの後、他の予定が入っておりましてね。殿
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