外伝〜帝都への帰還〜中篇
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らあのメンフィル帝国の……それも皇帝陛下達の信頼があり、そして若年でありながらも”侯爵”や貴族の当主に授爵されたファラ・サウリン卿とルーハンス卿とは一度お会いして、個人的に話をしたかったのだが……この場にいると思い、期待したのだが……どうやら私の思い違いのようだったな。」
「……私の娘と孫娘――エステルとミントは確かにメンフィルの貴族ですが……私の娘達はどの国にも仕えていません。あえていうなら国を問わず全ての民の為にその権力を奮う”自由騎士”ならぬ”自由貴族”といった所ですかな。あの娘達は”遊撃士”なのですから。」
「……なるほど。確かにその2人が所属する組織としては適しているな………しかし遊撃士協会も恐れ入る。それほどまでの人物達を特別扱いせずに所属させているのだから……」
「ハハ……それはやはり遊撃士協会の規約の一つ――『国家権力に対する不干渉』があるからかもしれませんな。」
「確かに………」
苦笑しながら言ったカシウスの言葉に宰相は頷いた後、今度はリウイに視線を向けた。宰相がリウイに視線を向けると同時にリウイと宰相………お互いから”覇気”がさらけ出された!
「………っつ…………!」
「…………………」
(”鉄血宰相”と”覇王”の邂逅か………)
(まさかこの2人が邂逅する場面を見る時が来るとはね………)
(ああ。……だが、こうして傍で感じるとやはり、リウイ陛下の方が格上だな。)
リウイと宰相がさらけ出す覇気を感じたクローゼは雰囲気に圧され、女王は静かな瞳で見つめ、カシウスやオリビエ、ミュラーは真剣な表情で2人を見つめていた。
(フ〜ン……あの男がかの”魔王”か。確か魔王は不老不死って話だったよな………見た目からしてかなり若いじゃねえか………あの見た目で孫もいる年をとっくに超えているとか信じられねえな………”大陸最強”と謳われる強さや卓越した政治能力を持ち、不老不死だなんて反則過ぎだろ………さて………オッサンはどうやって、”魔王”の上を行く気なのかな?)
一方レクターは興味深い視線で2人を見ていた。そして宰相はリウイに会釈をした。
「………お初にお目にかかります。”大陸最強”の称号を持つ”英雄”にして王の中の王――”英雄王”リウイ皇帝陛下。」
「……今の俺は皇帝の座から退き、隠居している身だ。だから、そうかしこまる必要はあまりないぞ。」
「ハハ……隠居とはご謙遜を。陛下のご高名は我が帝国にも轟かせております。」
「フン………大方”百日戦役”にて数多くのエレボニア兵達の命を奪い、いくつかの領を占領した”魔王”と言った所か?」
宰相の言葉を聞いたリウイは不敵な笑みを浮かべて宰相を見て尋ねた。
「これは手厳しい。……ですがそれは陛下の政の手
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