外伝〜祝賀会の夜〜後篇
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いた。
「……こちらに………」
そしてクローゼは静かな足取りでどこかに向かった。
(……気のせいかな……何か怒ってるみたいだけど……えっと、エステルはまだ………)
クローゼの様子に戸惑っていたヨシュアはエステルの姿を探して、最後にエステルがいた場所を見た。そこではエステルとジョゼットが早食い競争をしていた。
(……まあいいか。盛り上がっているみたいだし。……クローゼ……何か怒らせる事でもしてしまったかな……)
エステル達の様子を呆れて見ていたヨシュアは考え込んだ後、静かな足取りでクローゼを追っていった。
ヨシュアがクローゼに近づくと、クローゼはテラスで一人、外を見つめていた。
「……あの、クローゼ。えっと、話って……?」
「…………………………」
クローゼに声をかけたヨシュアだったが、クローゼは何も答えず黙り込んでいた。
「あ、あの………何か気に障ったのなら謝るけど………」
「………………私…………」
ヨシュアの言葉を聞いたクローゼは少しの間黙った後、頬を染めて呟き、そしてヨシュアに振り向いて決意の表情で言った。
「ヨシュアさんのことが好きです。」
「………えっ………?」
クローゼの言葉を聞いたヨシュアは呆けた後、信じられない表情をした。
「…………………」
「え、えっと…………」
「………………」
「その………それって………」
「…………………」
ヨシュアは信じられない表情で尋ねようとしたが、クローゼの真剣な様子を見て肩を落として、答えた。
「ご、ごめん………君の気持ちは……その………嬉しいけど………」
「ふふっ………いいんです、何も言わなくっても。ただ、気持ちに区切りをつけたかっただけですから。」
申し訳なさそうな表情をしているヨシュアはにクローゼは微笑みながら答えた後、ヨシュアに背を向けた。
「きれいな星空、ですね………」
「あの、えっと…………」
突然話を変えたクローゼにヨシュアは戸惑った後、言い辛そうな表情で尋ねた。
「君がいつから……その………」
「………ヨシュアさん。もし、ヨシュアさんがエステルさんより先に私と出会っていたら………エステルさんとじゃなく……私と………でしたか?」
「……ううん……それは……無いと思うな。……ごめん、クローゼ。」
「……それでいいんです。ヨシュアさんを独占したいって気持ちもウソじゃないんですけど……たとえそうなっても、それは私の求めているものじゃない。……私はやっぱりエステルさんとヨシュアさん……お2人の事が好きですから。」
ヨシュアに謝罪されたクローゼは静かに答えた後、ヨシュアに背を向けたまま微笑ん
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