外伝〜祝賀会の夜〜中篇
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〜グランセル城・空中庭園〜
まずヨシュアは傍のテーブルにいたアガットとティータに近づくと、ティータがアガットに嬉しそうな笑顔で尋ねていた。
「……で、アガットさん。いつ来てくれるんですか?」
「いやだから、あれはだなぁ……」
ティータに尋ねられたアガットが戸惑ったその時、2人はヨシュアに気づいた。
「あ、ヨシュアお兄ちゃん。」
「よう、ヨシュア。お前の方は挨拶回りか?」
「ええ、まあ。お二人は……?」
アガットに尋ねられたヨシュアは頷いた後、2人を見た。
「えっと、その………アガットさん、今度家にご飯を食べに来てくれるって言ってたから……い、いつごろなのかなぁって………」
「そういえば………アルセイユを降りるときにお二人でそんな話をしてましたよね。」
「あ、あれは……その別れ際の挨拶みたいなもんだろ。……遊撃士は結構忙しいからな。実際行けるかどうかなんざ、わかんねっつーの。」
ティータとヨシュアの話を聞いたアガットは否定的な答えを言ったが
「………………ずっと待ってたのに…………」
「うっ…………わ、わぁったよ!……あー、えーと……」
ティータの残念そうな表情を見ると気まずそうな表情になり、そして考え込んだ後、答えを出した。
「げ、月末ならなんとか………確か金曜辺りは空いてたハズだしな……」
「ほんとーですか?えへへ、約束ですよ?」
「お、おう………」
自分の答えを聞いて嬉しそうな表情になったティータにアガットは戸惑いながら頷いた。そしてヨシュアは博士にも挨拶をした後、リシャールに話しかけた。
「リシャールさん……いらしてたんですか。」
「ああ……准将の計らいでね。陛下から正式な恩赦を受けることになったんだ。」
「”結社”による王都襲撃を阻止した功績ですね。おめでとうございます。」
「……いや、正直この身には過ぎたことだとは思うのだが………平和が訪れた以上、私も真っ直ぐに自分の犯した罪を受け止めるべきなのかもしれないな。」
ヨシュアの言葉を聞いたリシャールは静かに首を横に振って答えた。
「リシャールさん……」
「ふふ、そう心配そうな顔をしないでくれたまえ。私は決して陛下の恩義に反するようなことをするつもりはない。ただ、私なりの決着をつけるべきだろう。……そう思うだけだ。」
「……はい。」
そしてヨシュアはカノーネ、シード、モルガン、各都市の市長、エルナンに挨拶をした後、2人で飲んでいるシェラザードとオリビエを見つけて話しかけた。
「シェラさん、オリビエさん。ご無沙汰してます。」
「……ん、ヨシュアか。どう、一緒に飲まない?」
「フフ、共に甘美な杯
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