外伝〜祝賀会の夜〜中篇
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配だ。こう見えて、きちんと手は抜いているからな。……それに今日は何と言っても娘と孫娘のドレス姿を見れるという最高の息抜きになったんだ。2人の姿をたっぷりと目に焼き付けておくつもりだ。……それに後数週間したら、新しい家族ができるんだ。遅くとも新しい家族が産まれる数日前には家に帰るつもりだ。」
「そっか。頑張ってね、父さん。」
「ああ。……それよりエステルとミントだが……今回の復興作業で2人の身分が公になってしまった。この意味……わかるな、ヨシュア?」
ヨシュアの言葉にカシウスは頷いた後、真剣な表情でヨシュアを見て尋ねた。
「うん。……平民出身とはいえ、今の2人はあのメンフィル帝国の貴族……それも”侯爵”に皇族に連なる貴族の当主………さらにリベール軍の重鎮の上、”剣聖”――父さんの娘と孫娘だからね。リベールを除いた各国の貴族や商人達は2人と繋がりを持つために、さまざまな手段で接触して来るだろうね。」
「ああ。社交界への招待ならまだいい方で、2人と直接繋がりを持つために縁談も持ってくるだろうな。……例え縁談が来ても俺に来る分は断っておくが………2人に直接来た場合、お前達自身が断れよ?」
「うん、わかっている。……幸いエステル達はリウイ陛下達と親しいしエステル達自身の身分も高いから、相手もそんなに強引に出られないと思うから大丈夫だと思うよ。………正攻法じゃないやり方に関しては勿論、僕が対処する。」
「……そうか。そういえば、今のエステルは貴族だが、お前とエステルが付き合っている事は他のメンフィル貴族達に何も言われなかったのか?」
ヨシュアの話を聞いたカシウスは静かに頷いた後、ある事を思い出して尋ねた。
「……身分の事だね。うん、特に何も言われなかったよ。本国――シルヴァン陛下達を始めとした各領の領主――公爵閣下達はみんなリウイ陛下のご子息、ご息女でエステルの事情も知っている為か、何も言って来ないよ。それに姉さん――プリネとファラ公爵閣下とサウリン公爵閣下が味方になってくれているからね。」
「そうか。ま、俺とレナは勿論賛成だ。……それにしてもエステルの前世の娘と息子であられるファラ公爵閣下とサウリン公爵閣下にはいつかお会いして、エステルの前世がどのような人物であったかを直接話を聞いてみたいな。」
「はは、それならリウイ陛下達に聞けばいいじゃないの?リウイ陛下はエステルの前世を側室として娶った人だし、カーリアンさん達も2人を知っているみたいだし。」
「勿論そうするつもりだが、”子供”としての視点も聞きたいしな。……ま、今回の祝賀会でエステルの前世の話を聞くことも含めてリウイ陛下達に2人と接触できる機会を設けて頂く事を頼んでみるさ。」
そしてヨシュアはカシウスから離れ、次にウィル達に話しかけた。
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