第14話『能力』
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訳ないが、部長には普通に説明してもらおう。
「う〜ん・・・じゃあ“個性”って言葉はわかるよな?」
「そりゃもちろん」
「属性とは、個々で違う個性の様なモノなんだ」
「へぇ〜」
属性が個性・・・ってことは火とか水とか言うのは個性なのか? つまりはこれも素質なのか?
「人に宿る属性は多種多様で十人十色。自分と属性が同じ人は世界に1人としていない。そういうもんだ」
「世界で1つの属性…ってことですか?」
「そういうこと。日々新しい属性が発見されてるぞ。俺たち魔術師はそれを“能力”と括っている。能力の属性だけは、魔法陣無しで使うことができるんだぜ」
自分だけが持つ特別な力、か。何かカッコいいな!
「てことは、今からそれを調べようってことっすか?」
「そういうこと! どっちからでも良いぞ」
部長は気楽な様子で言った。
俺と暁君は顔を見合わせる。
「じゃあ俺から行きます」
「OK。じゃ始めるぞ三浦!」
「あれ!?」
俺は驚いた。
なぜなら部長が用意した測定器が魔力測定器と形状が全く一緒だったからである。まさか使い回し…?
「じゃあここに手を・・・」
「計り方まで一緒ですか…」
前に行った動作をもう一度繰り返す。手を置き、目を瞑って集中するのだ。
すると機械はまたも音を鳴らしながら駆動し、光を発していた。
「はい終わり。ちょっと待ってろ」
前回と比べると意外と終わるのが早かった。こんな短時間でわかるものなのか?
そう思って目を開けると、部長が何やらメモのような紙切れを持っていた。その正体を訊こうとした俺よりも先に部長は言う。
「ふむ…。三浦、お前の能力は“晴風”だ」
「ん?」
あまりにも唐突過ぎてつい聞き流してしまう。
そりゃあんなポンと言われたら当然だ。こういう時はせめて、もうちょっとタメるってもんでしょ…。
「だから“晴風”。風属性だ」
「風…ですか」
部長が二度言って、ようやくピンと来た。
どうやら俺の属性は“風”ということらしい。
何か嘘臭い気もするが、ここで部長が嘘をつく理由もないので本当の話だろう。
風って…強いのかな?
「ちなみにレベルは3だ」
「いやわかんないですよ…」
また新たな概念が出てきた。いや、レベルって言葉の意味はわかるのだが、それの基準がわからない。
「レベルってのは、全ての能力に付けられる強さの階級のことだ。レベル1が一番弱くてレベル5が一番強い。あくまで能力の
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