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戦国異伝
最終話 天下の宴その七
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 信長は強い声で約束した。
「帝はその世を御覧になって下さい」
「それでは」
「戦の世が終わり」
 信長もその闇夜の中に映し出される町を見て言う。
「これより泰平の世となる。ようやくな」
 こう言うのだった、彼と共にここまで戦ってきた者達も天主に登りそのうえで城も町も見ていた。そしてこれからの世のことを確信していた。
 天下は泰平になりそれから二十年程経ってだった、信長は美麗の島に兵を進め琉球と交易をはじめ耶蘇教を幕府の下に置いた。そしてスペインやポルトガルといった南蛮の国々と時には戦い時には手を結びつつ信長の次の代の信忠の頃には呂宋の島等を手に入れてだった。安土を中心とした幕府はさらに繁栄し。
 明から清になった異朝ともやはり時には揉め時には手を結びつつ力をつけていった。そのまま南洋に力を伸ばしていった、そうして。
 一八六七年の大政奉還による明治政府の議会制の国体が出来るまで本朝の中では戦を起こさせず南蛮や清、新たに来た亜米利加とも戦と交易を続けながらも国を守り抜いた。その全ては信長にはじまることは本朝の歴史書において書かれている通りである。


最終話   完


戦国異伝   完


                     2015・12・9
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