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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第23話
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メンフィル帝国軍が攻めてくれば、内戦による損害や被害を受けた我々に勝機はありません。そしてそれは貴族連合にも言える事です。そうなる事がわかっていて貴族連合は何故そのようなリスクを背負ってまでメンフィル帝国領を襲撃し、”夏至祭”の件でメンフィル皇家がエリゼさんを重んじている事がわかっていたのに何故エリゼさんのご家族であるエリスさんを誘拐したのかが未だに理解できません……」
「……………………」
トヴァルの指摘を受けて、静かな表情で頷いた後疲れた表情になったクレア大尉の説明を聞いたリィンは複雑そうな表情で黙り込んでいた。
「……こうした状況も踏まえて改めて問わせてもらうとしよう。おぬし達―――この先、どうするつもりだ?」
「それは……」
「父さん……」
クレイグ中将の問いかけに対し、リィン達は答えを濁した。
「ふむ……お前さん達は決して小さくはない”力”を持ってる。正規軍と貴族連合のどちらも無視はできない”力”を……確かに、この先どう動くか見極めといた方がいいかもな。」
「……ええ。元よりそのつもりでした。」
そしてリィン達は少しの間黙って考え込んだ後やがてリィンが口を開いた。
「確かに”彼”――――”灰の騎神”の力やベルフェゴール達の力は絶大です。それは俺自身、今までの戦いで嫌というほど実感しています。」
「”機甲兵”数体と正面からやり合えたり、”蒼の騎神”相手にも有利に戦える戦術的要素。使い方次第では内戦の状況に積極的に介入できそうだね。」
「ま、”灰の騎神”に関しては”起動者”の力次第だろうし、”魔王”達に関しても彼女達のやる気次第だけどね。」
リィンとフィーの言葉に続くようにセリーヌは静かな表情で頷き
「リィンの妹や皇女殿下を救い出すという目的もある。これまでの経緯を考えれば、僕達も貴族連合と戦うのが筋なのかもしれない。ただ…………」
「それを今の段階で決めるのはちょっと…………」
マキアスとセレーネもそれぞれ考え込んだ。そしてリィン達は互いの顔を見合わせて頷いた後リィンはクレイグ中将を見つめて答えを口にした。
「―――クレイグ中将。今、この段階でそれを決断することはできません。少なくとも―――プリネさん達を除いた”俺達全員”の意志を確かめるまでは。」
「あ……」
「……ふむ。」
リィンの言葉から、”Z組”が全員揃わないと決断できない事に気付いたクレア大尉は呆け、クレイグ中将は考え込んだ。
「貴族連合のやり方はたしかに納得できない。できれば父さんたちの力になりたい気持ちもあるけど……僕達だけで決めるのはやっぱり”違う”気がするんだ。」
「”Z組”がみんな揃って改めて答えを出さないと。そ
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