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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第23話
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団も後れを取るつもりはない。あろう事か帝都を占領し、陛下や市民達を人質に取り、挙句の果てには猟兵どもを雇って他国領に襲撃をし、他国の領主夫婦に危害を加えた挙句他国の貴族の子女を誘拐した所業――――たとえ女神が許してもこのオーラフ・クレイグ、断じて許さぬわけにはいかぬ!」

フィーの指摘を聞いた後堂々と言い切ったクレイグ中将の様子をリィン達は冷や汗をかいて見守っていた。



「うーん、それは同感だけど……どちらかというと、帝都の姉さんが心配かな……」

「そうだな……父さんも逮捕されてしまったようだし。」

「誘拐されたエリスお姉様も無事でしょうか……?」

「……帝都方面の詳しい情報は依然掴めていません。鉄道網が押さえられ鉄道憲兵隊も本来の力を発揮できない状態ですから。」

「どうにも歯がゆいね。」

クレア大尉の話を聞いたフィーは複雑そうな表情で呟いた。



「それに先程の皆さんのお話を聞いて別の心配が出てきました。」

「別の心配、ですか?」

クレア大尉の言葉が気になったリィンは不思議そうな表情をし

「もし、我々が”双龍橋”を奪還する事ができたとしても、先日のユミルの件で我々―――”エレボニア帝国”に対して相当な怒りや不信感を抱いているメンフィル帝国が我々にケルディックでの補給の許可どころかケルディックの通過を認めてくれるかどうかが一番の心配です。ここから帝都に進撃する為にはどうしてもケルディックを通過する必要がありますし…………」

「あ………………」

「メンフィル帝国軍も既に双龍橋方面に拠点を築いていたしな……」

「通過するどころか、むしろ今度はメンフィル帝国軍と戦う羽目になるんじゃないの?」

「フィ、フィーさん。冗談になっていませんよ……?」

不安そうな表情で呟いたクレア大尉の話を聞いたリィンは辛そうな表情になり、マキアスは複雑そうな表情をし、フィーの推測を聞いたセレーネは疲れた表情で指摘した。

「貴族連合に誘拐されたエリスお嬢さんをあんた達が助けてメンフィルにエリスお嬢さんを返還すれば、交渉の余地はあるだろうが……さすがにそれは無理か。」

「ええ。エリスさんの救出が可能な状況でしたら、動かせる人員を全て動かしてでも最優先で行います。今の状況ですと陛下達には大変申し訳ありませんが、正直な所陛下達よりもメンフィル帝国の怒りを少しでも鎮める為にもエリスさんの救出の方が重要です。こちらがどれだけの犠牲を払おうとも、メンフィル帝国との開戦は絶対に避けるべきです。ただでさえ内戦で正規軍と領邦軍が分裂し、互いに消耗している状況ですのにそこに戦力、国力共に圧倒的なメンフィル帝国軍が参戦すれば、結果は言うまでもありません。それに例え内戦が終結したとしても、その状態で
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