第124話
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り先にサントクロウの森に着ていた事に気づいたケビンは目を丸くした。
「フッ、城で君達と別れた後、僕は市街で甲冑兵に囲まれたんだ。そして獅子奮迅の働きで迫りくる甲冑兵をなぎ倒すうちに何か渦のようなものに巻き込まれてね。ふと気付いたら、絶景を望む建物の前に移動していたのさ。おお、なんという奇跡!女神はこのギルバート・スタインを物語の主人公に選んだに違いない!」
(ケビンさん、それって…………)
(ああ、戦闘中にたまに発生する”渦”に巻き込まれたんやな………しかしそれで偶然”第四星層”に飛ばされるとは…………)
(あはは………運がいいのやら悪いのやら………)
ギルバートの説明を聞いたヨシュアとケビンは仲間達と共に脱力した後、呆れた様子で会話をし、アネラスは苦笑していた。
「フッ、感動のあまり声も出ないといったところか。フフ………無理もないだろう。」
「ま、別の意味で感動すら覚えるけどな………それでどうして宿舎から離れてこんな場所に?やっぱ探索でもしてたんか?」
「ギクッ………」
自慢げに語っていたギルバートだったがケビンの疑問を聞くと表情をひきつらせ
「そういえば………さっ『もう2度としません』とか『ほんの出来心』とか言ってましたけどあれは何だったんですか?」
「は、はは………ナンノコトダイ?」
さらにヨシュアの疑問を聞くと片言で答えた。するとギルバートのお腹の音が鳴った。
「ち、違うんだ!これはその………ただ気が抜けただけで………」
お腹の音が鳴った後、自分を黙って見つめるケビン達にギルバートは言い訳をしたが
「………ひょっとして………空腹のあまり、さっきの獣人どもから食料でも盗もうとしたんか?」
「ギクギクッ………」
ケビンの推測を聞くと図星をつかれた表情をし、反論もしなかった。
「えっと、その………恥じることはないと思います。やはり食というのは大事ですよね。」
「そ、その………ビスケットでも食べる?おやつに持ってたんだけど………」
「ギルバート………その、よかったら僕たちの”拠点”に来ますか?」
「そ、そうですわね。単身でこんな所まで迷い込んで生き残っていたのですから、貴方は十分頑張りましたわ。」
「そやな………あそこやったら水とか食料も確保できるし。」
するとそれを見たクローゼやアネラス、ヨシュアとナタリアはギルバートを哀れみ、それぞれ苦笑しながら慰めの言葉を送ったりギルバートの為の提案をし、ヨシュアの提案にケビンは頷いた。
「え、ええい!哀れみの目で僕を見るな!あいにくだが食料ならさっきの奴らから盗んだばかりだ!それも1ヶ月くらいは余裕で暮らせるほどの量をね!それにこのギルバート・ス
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