後日談〜新たなる軌跡への系譜〜 異伝〜”知”の能天使の優しさ〜
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余計迷惑をかけるだけだから、渡す訳にはいかねえんだよ。」
「……ハア?一体どんなお土産を買って来たんだよ。」
ガイの話を聞いたロイドは首を傾げて尋ねた。
「……ま、こういう事よっと。」
そしてガイは背負っていた女性を自分が使っているベッドに降ろした。
「え。……………………」
ガイが降ろした人物を見たロイドは少しの間呆けた。
「どうだ、セシルにも負けないぐらいの凄い美人だろう?しかも、この羽と輪っかを見てみろよ。もしかしたら”天使”かもしれねえぞ?」
「………………………」
得意げに説明するガイにロイドは無言でガイの足を蹴った。
「って!?何するんだよ!?」
「何をしているのはこっちのセリフだ!何なんだよ、この女の人は!?まさか兄貴……セシル姉を裏切ったのか!?」
「ったく……あの娘の事と言い、どうしてそこでセシルが出てくるんだよ……まあいい。実はな……」
怒っている様子のロイドにガイは溜息を吐いた後、事情を説明した。
「……話はわかった。……だったらなんでそれを最初に説明しないんだよ………しかも行き倒れの人?を勝手にお土産にするなよな……」
「ハハ……お前が驚く顔が見たかったんだよ。」
呆れている様子のロイドにガイは悪戯が成功したような表情で笑って答えた。
「………ん…………」
その時、女性は目を覚まして起き上がった。
「ここは………?」
「あ。」
「お、目が覚めたか。どうだ?どっか怪我とかしてねえか?怪我しているのなら、知り合いに看護婦がいるから手当てを頼めるぜ?」
周りを見回している女性を見たロイドは声を上げ、ガイは尋ねた。
「……別に怪我は負っていないわ。……それよりここはどこかしら?貴方達は?……一体何のために私をここに連れて来たのかしら?」
ガイの質問に女性は静かに答えた後、若干警戒した様子で尋ねた。
「俺の名はガイ。ガイ・バニングス。ここ、クロスベル警察に所属している刑事の一人だ。で、こいつは俺の弟のロイドだ。」
「……ロイド・バニングスです。」
女性の疑問にガイは答え、ガイに促されたロイドは頭を下げて自己紹介をした。
「警察……秀哉達の国の治安を維持する組織……ね。……でも、”クロスベル”……?聞いた事のない地名ね。もしかして秀哉達の国外の知られていない国かしら?秀哉達の世界の国は一通り覚えたはずなんだけど……」
「世界……?ってことはやっぱりあんたは異世界出身の”人”か。」
「私は”人”ではなく、”天使”なんだけどね……まあ、異世界出身である事に違いはないわ。」
「”天使”!?異世界には天使までいるんだ……!」
「ま、”神”も現存しているって
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