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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第10話
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エヴリーヌさんの内の誰かが異世界に滞在していて、それが原因でヴァリマールさんでもわからないのではないでしょうか?」
「あ…………」
「さすがに異世界にまで行かれたら、幾ら”騎神”とはいえ、わからないでしょうね。ヴァリマール、1ヵ月前から今日に到るまでリベール方面で消えた反応はある?」
しかしセレーネの推測を聞いたリィンは呆け、セリーヌは頷いた後ヴァリマールを見つめ
「肯定スル―――”りべーる王国”ニテ一名波形ガ消エタ痕跡アリ――――」
「ビンゴみたいだな。リベールの”ロレント地方”にあるメンフィル帝国の大使館に異世界に行く”転移門”だったか?恐らくそれを使って異世界―――メンフィル帝国に帰ったんじゃねえのか?」
「ええ…………みんな…………今も無事でいるのか…………っ…………」
はぐれた仲間達が全員無事でいる事に安堵したリィンは思わず涙を流した。
「お兄様……」
「……よかったな。まさか、こんなとこで無事がわかるとはなぁ。」
「ったく、男のクセにそのくらいで泣くんじゃないわよ。」
「……うるさい。」
リィンの様子をセレーネは微笑みながら見守り、トヴァルは口元に笑みを浮かべてリィンの頭をポンポンと軽く叩き、セリーヌは呆れた表情で指摘した。
「ハハ、そういうお前さんも少しは安心したんじゃないか?あのエマって子もどうやら無事みたいだし。」
「……フン、別に心配なんてしてないわよ。リィンにベルフェゴール達―――魔王達がいるようにエマにも”ソロモン72柱”の一柱がついているんだから。」
しかしトヴァルに指摘されたセリーヌは鼻を鳴らして視線を逸らして答えた。
「……少し安心しました。でも、どこもユミルからかなり離れていますね。」
「だな……各地の要所は貴族連合が押さえてるだろうし。メンフィル帝国領のケルディックに行くにしても、それまでの道のりを考えると辿り着くのはちょっと難しいか。」
「そうだ、ヴァリマール!アンタなら”精霊の道”が使えるんじゃない!?」
「肯定スル―――タダシ霊力ヲ使イ切ッテシマウガ―――」
「精霊の道……?」
「なんだそりゃ?」
「”精霊”と言う事はリザイラさんに関係しているのでしょうか?」
ヴァリマールとセリーヌの会話を聞いていたリィン達はそれぞれ首を傾げてセリーヌに尋ねた。
「大昔から伝わる”古の移動手段”ってヤツよ。それを使えば、離れた場所でも一瞬で移動することができるわ。ただ、リザイラ―――リィンが契約している精霊王が使えるかどうかは知らないわ。話を聞く限り、あの精霊王は元々異世界に住んでいたという話だし。」
(だ、そうだけど、実際はどうなのかしら♪)
(ふ
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