第121話
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シェラザードとペテレーネは勝利の祝福の言葉をかけた。そしてエステルは2人の言葉に何度も頷いて答えた。
「……いや………」
一方ジンは静かに首を横に振った後立ち上がった。
「勝てたのは、俺が『泰斗流』を背負っていたからに過ぎんさ。もしあいつが『泰斗』の正当な使い手としてこの勝負に臨んでいたら……倒れていたのは多分、俺の方だっただろう。」
「も〜、そんなことないってば。それよりジンさん……ケガとかしてるんじゃない?」
「手当、しておきましょうか?」
「いや……大丈夫だ。……ヴァルターのやつもしばらくは目を覚まさんだろうし、このまま放っておいていいだろう。今はとにかく上を目指すぞ。」
エステルとヨシュアの言葉に首を横に振って答えたジンは端末を見て提案した。
「……うん!」
「それじゃあ奥にある端末を操作しましょう。」
そしてエステル達は端末を操作し、先に進み、また同じようにゲートが先を阻んでいたので、外に出て端末を探すとまた、執行者が待ち構えていた。
〜アクシスピラー第四層・外〜
リーン…………
エステル達が外に出ると鈴の音が聞こえてきた。
「フフ……よく来たわね。」
そしてエステル達が鈴の音が聞こえてきた方向を見ると執行者――”幻惑の鈴”ルシオラが待ち構えていた!
「あ……!」
「”幻惑の鈴”……貴方か。」
「”幻惑の鈴”………じゃあ、貴女がイリーナ様とプリネを眠らせた……!」
「ルシオラ……姉さん。」
ルシオラに気づいたエステルは驚き、ヨシュアが呟いた言葉を聞いたペテレーネはルシオラを睨み、シェラザードは複雑そうな表情をしていた。
「ブルブランとヴァルターを破ってここまで辿り着くなんて……なかなかやるわね、貴女たち。フフ、それと貴女と邂逅するのは初めてね、”闇の聖女”。シェラザードが随分お世話になったようね?貴女とは一度会っておきたかったわ。」
ルシオラは感心した後、興味深そうな表情でペテレーネを見て言った。
「………私も貴女とはお会いしたかったですよ、”幻惑の鈴”。リウイ様達の従者として……プリネの母として………貴女は絶対に許しません。」
ルシオラに言われたペテレーネは静かに答えた後、ルシオラを睨んだ。
「姉さん……約束を果たしてもらうわ。今度会った時には、ハーヴェイ座長のことをちゃんと話してくれるって……」
一方シェラザードは決意の表情で尋ねた。
「ああ……彼を殺した理由だったかしら?」
「…………ッ…………」
「そうね……。………………………………」
自分の言葉を聞いて複雑そうな表情をしているシェラザードを見た後、ルシオラはしばしの間黙った後、シェ
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