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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第5話
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を逸らしていた。
「い、いい湯加減ですね。わたしも露天風呂は久しぶりで……その、やっぱり風情がありますね。」
「あ、ああ……そうだな。紅葉の季節もいいけど冬の風情はまた格別だよな。さすがにユン老師みたいに雪見酒ってわけにはいかないけど。」
「ふふっ、とても酒豪でいらっしゃいましたからね。お父様まで付き合っていたのはどうかと思いましたけど……………えっと…………」
リィンの口から出た懐かしい思い出に微笑んでいたエリスだったが、未だ消沈しているリィンにかける言葉がなく、言葉を濁した。
「――すまない、エリス。お前にここまで気を遣わせてしまって………」
「に、兄様……そんな、わたしは別に―――」
「エリスだけじゃない。……誰に対してもそうだ。考えてみれば……俺はいつも”そう”だった。」
「え…………」
リィンが呟いた言葉の意味がわからなかったエリスは呆けた。
「12年前の吹雪の日……父さんが俺を拾ってくれた時も。8年前の雪の日………暴走してエリゼとエリスを怖がらせた時も。何年もの間、導いてくれた老師に修行を打ち切られた時も。様々な理由によって俺と”契約”したベルフェゴール達の時も。―――そして1ヵ月前……みんなが命懸けで逃がしてくれた時も。」
「………………ぁ……………………」
「思えば、恵まれ過ぎていたんだ。世話になりっぱなしで……ただ、優しさに甘えるばかりで。あまつさえ、疫病神のように災厄を呼び寄せて巻き込んで……」
「…………っ……………」
(フウ……完全にネガティブモードになっちゃてるわね。というか本物の”疫病神”が傍にいるからそっちのせいかもしれないって事がどうして気付かないのかしら♪)
(ふふふ、確かにその通りですね。)
(あ、あの〜……本物の”疫病神”ってもしかして……)
リィンの独白を聞いていたエリスが唇を噛みしめて表情を厳しくしている中、ベルフェゴールとリザイラの念話を聞いたメサイアは冷や汗をかいてアイドスが宿る神剣が置かれてある脱衣所に視線を向けた。
「俺には……優しくされたり、気を遣われる資格なんてない。大切な人達を守ることも、恩すらも返せない俺なんかには……きっと……最初から間違っていたんだろう。こんなことなら―――……こんなことなら、士官学院に入らなければ―――」
「兄様。本気で仰ってるんですか?」
「え……」
エリスの問いかけにリィンが呆けたその時、真剣な表情をしたエリスがリィンを見つめて問いかけた。
「”資格”って、何ですか……?そんなもの……いったい誰が決めるっていうんですか?」
「………………」
「守って欲しいとか―――恩を返して欲しいんじゃありません!優し
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