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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
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〜アイゼンガルド連峰・峡谷地帯〜
「……今更だが、聞いておく。君は一体”何者”だ?どうしてそこまで色々な事に通じている?まさか、この期に及んで普通の猫とは言わないよな?」
「ったく、ようやく聞く気になったのね…………―――アタシはいわゆる”使い魔”ってヤツよ。ただし、アンタやエマ達が”契約”している”使い魔”達とは役割も全然違うわ。アタシは”魔女の
眷属
(
ヘクセンブリード
)
”をサポートし、使命の手助けをする重要な役割を持っているのよ。」
リィンに問いかけられたセリーヌは呆れた表情で答えた後自分の正体を口にした。
「”魔女”―――エレボニア帝国に伝わる伝承の一つか。……”巨いなる騎士”といいまるでおとき話の世界だな。」
「あの時は驚きの連続でしたよね……」
リィンの言葉に続いたセレーネはセリーヌが喋った事やヴァリマールの登場等を思い出し、苦笑していた。
「事実は小説よりもってね。まあ、おとぎ話にある存在だらけのこのゼムリア大陸とは異なる異世界―――”ディル=リフィーナ”だったかしら?その世界で生活した事のあるアンタなら、今更疑わないでしょう?」
「ああ…………―――要するに、君のご主人―――
委員長
(
エマ
)
は”魔女”だった。つまりそういうことか。」
「まだまだ”新米”だけどね。それと、どちらかっていうとあたしの方が”お目付け役”ね。」
セリーヌの話を聞いたリィンは今までのエマの意味ありげな行動や言動を思い出した。
「あの……そう言えば以前異世界に特別実習に行った時にエマさん、プリネ様に魔術に関しての本を読みたいために図書館に案内してもらっていたようですが、エマさんやセリーヌさんが使える”魔法”とは違うのですか?」
「ええ。魔術体系も全て違うと感じたけど、”秘印術”だったかしら?それに関してはアタシ達が使う魔法とは若干似ているようだけどね。」
(……事情があるのはみんな薄々察していたけど。委員長が”魔女”……突拍子はないけどしっくりくる言葉ではあるな。」
「?どうかしたの?」
セレーネの疑問に答えていたセリーヌは考え込んでいるリィンに気付いた。
「いや、何でもない。とにかく先に進もう。」
その後リィン達が進んでいると広い場所に出た。
「やっぱり、見覚えがある……以前、ユン老師に連れてきてもらった場所だ!」
「えっ!?そ、そうなんですか!?」
「それって確かアンタの剣の師匠っていう?」
周囲を見回したリィンの言葉を聞いたセレーネは驚き、セリーヌは尋ねた。
「ああ、ユン・カーファイ老師……”八葉一刀流”を開いた、”剣仙”とも呼ばれる人だ。このあたりは、5年くらい前に老師に修行で連れて来られた…
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