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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
序章 帰郷〜失意の果てに〜 プロローグ
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相当乗りこなしてたし……これも執念の賜物ってヤツかしら?」

「……っ……!」

すぐに仲間達の元へと向かわなければならない事を思い出したリィンはヴァリマールに駆け寄ってヴァリマールを起こすかのように機体を殴った。

「おい、起きてくれ!俺の言葉が聞こえているんだろう!?俺をトリスタに―――みんなのところに帰してくれ!」

懇願するかのようにヴァリマールを見上げて声を上げたリィンだったが、ヴァリマールは黙して何も語らず、反応もしなかった。





「今はムダよ。言ったでしょ、あの戦闘で”核”が傷ついたって。おまけに、こんな所まで飛んできて完全に力を使い果たしちゃったの。初めての”同期”で消耗しきったアンタの回復を優先したみたいだし。」

「くっ……!」

セリーヌの説明を聞いて唇を噛みしめたリィンは周囲を見回して自分がどこにいるかの把握をした。



「……ここは…………元ノルティア州の北方にして現在はメンフィル領の”アイゼンガルド連峰”の一角か。」

「へえ、よくわかったわね?さすが山育ちだけはあるじゃない―――」

リィンの言葉を聞いたセリーヌが感心したその時リィンは歩き出し

「って、どこに行くのよ!?」

リィンの様子を見たセリーヌは慌てた様子で追って行った。そしてリィンはセリーヌの制止する声を無視して先を進み続けていた。



(……このまま進んでいけば峡谷を抜けられそうだな。)

「ねえ、待ちなさいってば!あんなところに”彼”を置いていくつもり?な、何とか言いなさいよ。ひょっとして怒ってるわけ?」

「……別に。こちらの意志を無視して、勝手なことをしてくれたと思っているだけだ。よく考えたら俺が負けてもベルフェゴール達に手伝ってもらえれば、あの場は何とかできたはずだ。」

(否定していながらも怒っていますよね、リィン様……)

(まあ、当然でしょうね……)

セリーヌに問いかけられてジト目で答えたリィンの様子をメサイアとアイドスは静かな表情で見守っていた。



「ふう、あの場合は仕方ないでしょ。あそこで離脱しなきゃ、アンタ確実に死んでたわよ?確かにアンタが”契約”している魔王――――ベルフェゴール達なら”騎神”相手にも対抗できたかもしれないけど、あんな衰弱した状態で魔王達を召喚すればアンタがどうなるかわかったもんじゃないし、下手すれば”彼”まで失うところだったんだし、感謝して欲しいくらいだわ。……というか、あの後魔王達に滅茶苦茶文句を言われたのよ?」

「……もういい。とにかく一刻も早く……みんなの元に戻らないと。このまま尾根伝いに降りてけば街道に出られるはずだ……!」

「んー、無駄だと思うけどね。―――あれから、かれこれ1ヵ月は経ってるし
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