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どうやら俺は主人公を殺したらしい
九話、全ては1話に物語は収束する。NEW
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 早速、前もって準備していた転移魔法陣のルーンを展開する。
 本来はもう一つの転移魔法陣のルーンで、俺と一緒に日本に行くはずだった案内人と飛ぶはずだったけど、もう使う必要はなくなった。まあ、一応取ってとくけども。

 展開した魔法陣は徐々に煌めきを放つ。

 ―――ああ、そういえば、原作知識ってどうなるのだろう。

 魔法陣の上でふと思う。

 原作知識を持っていれば、天と地ほどの差ぐらいに、自分の生存率がぐんと上がる。理由はこの世界の未来を知っているから。原作全部読んでないから完璧じゃないけどね。……まあ、何故か禍の団と遭遇しちゃったけど。原作だとまだ未登場の筈だけど。ふむ、原作には載っていないだけで見えないところで活動してたのかな―――とこんな感じで原作知識を所有してるからって完璧じゃあない。しゃーない。臨機応変。そうするしかない。

 恐らく現時点での原作の進行度は、こうかな。

 フェニックスの悪魔がリアス・グレモリーとの結婚を掛けて主人公と勝負!主人公はリアス・グレモリーの結婚を取りやめるために、戦う!
 そうなるとかなり序盤だよね。原作介入を強いられる俺は考える。どの道特典の対価として付属それは避けられまい。

 まあ、いいや。日本に行ってから考えればいい。原作知識だって、俺の記憶から消えても、一応メモ帳にとってあるから多分なんとかなるさ。敢えて原始的に行くところポイント。……まあ、それも期待はしない。
 まあ、原作介入したからって原作知識が、消滅する保証もないけど。一応そっち方面も期待しとく。あと、限りなく可能性は低いけど、聖剣達にも原作知識は織り込み済みだ。……信じてはくれなかったけどね。そんなことより、人に、誰かに、他人のハーレム物語語るとかどんな拷問やねん。

 まあ、原作知識が消えたともしても、俺は俺だ。

 そう心の中で決心して日本に―――飛んだ。そして俺は原作に介入する。








 結果―――転移は失敗した。原因は満身創痍な身体で転移魔法を支給品とはいえ、そんな不安定なコンディションで使用したせいなのだろう。ああ、俺は失敗してばかり。自分が嫌になるでござる。

 だが―――ここは日本である。失敗したのは、アザゼルん家の別荘に転移できなかった訳で。日本のどこかは分からないけど、転移の座標のズレ様から見れば、ぶっちゃけ大したことはない。
 ヒャッハー! とりまはよアザゼルんとこ行って治してもらわないとキツイぜ。

「キャーーーーッ!!!!!」

 え、何うるさ。
 女の金切りのような声が何重にも響く。思わず、耳を塞いでしまいたくなるそれは、俺は今置かれていた現状にやっと気づく。

「人前で、転移魔法を見られちゃったせか。しかもここ―――」

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