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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第186話
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点〜
「ジョルジュ先輩、クロウも。」
「やあ、リィン。」
「なんだ、お前も来たのか。」
「はは、さすがにちょっと気になっちゃって……これ、差し入れです。」
リィンはジョルジュに差し入れのパイと飲み物を渡した。
「おお、それは嬉しいね。ちょうど甘いもので脳に糖分補給がしたかったんだよ。―――おっと、美味しそうなアップルパイだね。嬉しいねぇ。ありがたく頂こうかな。」
「………………」
ジョルジュがパイを食べている間にリィンは真剣な表情で人形を見つめていた。
「ハハ、よっぽど気になって仕方がねぇみてえだな?ま、無理ねぇとは思うけどよ。」
「ああ……正体はともかく単純に凄いなって思ってさ。先輩―――それで何かわかりましたか?」
「いやぁ、調べれば調べるほど興味深い人形だよ。もちろん、単なる像じゃなくて複雑な稼働機構を備えている。それと……未知の金属素材が使われているみたいだ。」
「未知の金属素材……」
ジョルジュの話を聞いたリィンは目を丸くした。
「鉄でもなく、最近出て来た特殊合金の類でもない……金属と陶器の性質を併せ持つ凄まじく強靭な素材みたいだ。精製方法がわかったら特許で大金持ちになれそうだね。」
「そうですか……その、古代文明の遺物である可能性はあるんですか?」
「七耀暦以前にあったっつー、”古代ゼムリア文明”ってやつか。」
「可能性もありそうだけど……ちょっと違う気がするんだよね。いわゆる”
古代遺物
(
アーティファクト
)
”はどうやって造ったのかもわからないブラックボックスらしいんだけど……この人形は、こだわりのある職人や技師が仕上げた形跡があるんだ。装飾や、関節部分なんか特にね。」
「なるほど……」
「ただ、それがいつの時代のどんな職人かはわからないけどね。せめて乗っていた人の手掛かりがわかればいいんだけどなぁ。」
「乗っていた……?」
「オイオイ、このデカブツ、誰かが乗って動かしてたのか?」
ジョルジュの口から出た予想外の話にリィンは驚き、クロウは目を丸くして尋ねた。
「測定したら、どうやら胸部に空洞があるみたいなんだ。それも、ちょうど人間がひとり入れるくらいの空間でね。うーん、何とか開く方法を見つけられるといいんだけど……」
「……………………」
「はー、こんなのに乗って動かしてたかもしれねぇのか。ゼリカのやつが知ったら目を輝かせて喜びそうだな。」
「はは、そうだね。」
クロウの推測を聞いたジョルジュは苦笑しながら頷いた。
「つーか、そろそろ切り上げて学院祭を満喫しろっつーの。何だったら3人でこれからナンパにでも繰り出すかよ?」
「はは
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