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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第186話
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で囁いたツーヤの意見にプリネは静かに頷いた。



「ま、何にせよ今日だけは午後のステージに集中しとけ。お前らの家族だってそろそろ来るんじゃねーのか?」

「そ、そうだった……!」

「父さんも………そろそろ来ている筈だしな。」

「ふむ、俺の所もか。」

「私も失礼する。」

「それじゃあ本番前にね!」

「ああ、ご家族によろしくな。」

そしてZ組は一端解散し、その場に残ったのはリィンとエマだけになった。



「えっと、リィンさんも妹さん達が来られるんですよね?」

「ああ、エリスとは10時くらいに正門で待ち合わせをして、エリゼは途中から合流する事になってるんだ。ちょっと遅れるらしいからまだ時間はありそうだけど。」

「ふふっ、エリスさん、凄く楽しみにしてましたし、エリゼさんもきっと楽しみにしているでしょうね。お兄さんとしてはエスコートしがいがありますね?」

ユミルでの別れ際を思い出したエマは微笑みながらリィンを見つめた。



「はは、いきなりダメ出しをされそうな気もするけど。委員長は……文芸部に顔を出すのか?」

「はい、部長だけにお任せするのも申し訳ないですし……それとセリーヌと一緒に少し学院祭を回るつもりです。」

「そうか…………………………………」

エマの話を聞いたリィンは目を閉じて黙り込んだ。



「……ふふっ、聞かないんですね。私とセリーヌのこと……そして、昨日あった出来事を。」

「はは……マキアスじゃないけど、俺もさすがに容量オーバーさ。今日一日は、妹達の相手をして学院祭をのんびり楽しんで……そしてみんなでステージに集中するだけさ。」

「リィンさん……」

リィンの話を聞いたエマは静かな表情でリィンを見つめた。

「それに……委員長だって、旧校舎の全てを知っているって訳じゃないんだろう?セリーヌ共々、本気で驚いているフシもあったし。」

「……そこまで気付かれていたんですか。」

そしてリィンに問いかけられたエマは若干驚いた後目を閉じて考え、やがて口を開いた。



「はい、私もあの場所の全てを知っているわけではありません。あの人形についても……”伝承”めいた話をある程度知っているだけです。」

「そうか……学院祭が終わったら少しは期待していいのかな?」

「はい……全てを話せる訳じゃありませんが。ある程度までなら、きっと。」

「それだけ聞ければ十分だ。午後のステージ……気合いを入れてやり切ろうぜ!」

「はいっ……!」

その後エマと別れたリィンは2日目の学院祭を見て回りながら今も最下層で人形を調べているジョルジュに差し入れを持って行った。



〜旧校舎・最下層・終
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