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魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜風雪の忍と光の戦士〜
第四話 決闘者 ―デュエリスト―
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ボン、という夏にあるまじき暑そうな恰好をした疾風だった。ワンショルダーバッグを肩にかけてこれまた黒いサングラスをかけている。
「あぁ、うん、おはよう。……ところで、なんでここに?」
「図書館に本返しに来たんだよ。……なんか閉まってたから返却用のポストに突っ込んどいたけど」
「あ、私と同じだ。私も図書館に勉強のために本借りに来たんだけど閉まってて……そのまま帰るのももったいないから、散歩でもして帰ろうかな、って」
おやまぁ、と肩をすくめた疾風。とはいえせっかく会ったのだ、少し一緒に歩こうと二人は連れ立って歩き出した。
「ところでどんな本借りてたの?」
「ハードカバーのファンタジー……でいいのかな、あれは? 宇宙からの侵略者のエイリアンと、伝説の金属に属性精霊の加護を授けた剣を振るう勇者が戦う……っていう。まぁ、ファンタジーとSFの合いの子みたいなやつだ」
「……す、すごい世界観だね」
「だろ? ぶっとんだ設定で逆に興味が湧いてさ。借りてみたらこれがムチャクチャ面白くて……速攻で読破して何度も読み返しちまったよ」
「へぇ……確かに面白そう。今度私も借りてみるね」
と、そんな風に話しながら公園の中を歩いていく。だが、夏の暑い時期の晴れた日にそんな健康的なことをすれば汗をかくのは当然。なので……
「あー……喉渇いちまった。そこら辺の喫茶店でも入ろうぜ。……ちょっと用事があるからそんなに長居はできねぇけど」
「うん、いいよ」
一旦休憩しようと、二人はすぐ近くにあった“フラワーガーデン”という喫茶店に入った。疾風はアイスコーヒーとチョコチップクッキー、紗那はアイスティーとモンブランを注文して一服する。かなり美味いなここの菓子、と思いながら少し休んだ頃、疾風はこんなことを思い出した。
「そういえば、最近有名だな紗那。風雪の忍と戦った、って話をよく聞くぜ」
「そうなんだよ。花梨さんも“イベントデュエルのメインやってくれないか”なんて言うし……だいたいいつも行ってるって意味なら疾風だって一緒にいるのにどうして私だけ……」
そりゃまぁお前みたいな美人があんな刺激的なバリアジャケット着てりゃ目立つだろうよ、と疾風は思ったのだが……恥ずかしがって黙られても面倒だと疾風は黙っておくことにしてクッキーを頬張った。が、その代わりにふと気になったことがあったので尋ねてみる。
「二つ名って言えばさ」
「うん?」
「二つ名持ちじゃないにしても、有名なデュエリストってどんな人がいるんだ? 俺らに近いような年代のデュエリストもいたりするのか?」
「えー、っと……そうだね、年代が近いところでいくと……この人たち、とか。フローリアン姉妹っていう、高校生の女の子たち」
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