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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第180話
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「ええ……念の為にした方がいい気がしてきました………」

「―――いや、こっちはもう現時点の”ベスト”が掴めてる。これ以上は蛇足ってモンだぜ。」

それぞれが不安そうな表情をしている中クロウは静かな笑みを浮かべてリィン達を見回した。



「そうだね……今から焦って練習を繰り返すと混乱する可能性があるかな。」

(うむ、確かにそれは一理あるな。それに”焦り”によって練習中に怪我等をすれば本末転倒だからな。)

エリオットの話を聞いたアムドシアスは納得した様子で頷き

「確かに……ラクロスにしても試合前日は休むものだし。」

「ふむ……それならばジタバタしても仕方あるまい。今夜はゆっくり休んで英気を養い、明日に備えればよい。」

「ああ……きっと良い風が吹くだろう。」

「というかエヴリーヌはこれ以上練習するのなんて嫌だし。」

「もう、エヴリーヌお姉様ったら……」

エリオットとクロウの話を合図にZ組の面々はそれぞれ落ち着きを取り戻した。



「ふふっ、なんだ。落ち着いてるじゃないの。ここで焦って練習しようとしたら説教してやろうと思ってたのに。」

そして口元をニヤニヤさせながら言ったサラ教官の発言を聞いたリィン達は冷や汗をかいた。

「あのですね……」

「焚き付けようとしたのは教官でしょうに………」

「サラ……仲間外れでスネてる?」

「す、すねてないもん!」

フィーの指摘にサラ教官が答えたその時鐘の音が聞こえて来た。



「あら、これって……」

「こんな時間に鐘が………?」

「……………………」

「いや、ちょっと待て……こんな鐘の音……今まで聞いた事あったか?」

鐘の音を聞いたリィン達が戸惑っている中レーヴェは目を細めて黙り込み、ある事に気付いたクロウは疑問を口にした。



「確かに、いつも学院で鳴っているのと違うような……」

「あ―――」

「まさか…………」

「あの時、ローエングリン城で鳴っていた……!?」

「……間違いない。同じ音だ。」

「ああ、だから聞き覚えがあったんだ。」

「ええっ!?じゃ、じゃあまさか……!」

「馬鹿な……だが、この響きは確かに……」

「ええええっ……!?どういうコト……!?また、お化けが出たの!?」

その時レグラムに特別実習に行き、”ローエングリン城”で起こった不思議な出来事を思い出したリィン達A班は血相を変えた。



「それって、もしかして……」

「ラウラの故郷のお城であったっていう……?」

「……どうやら妙な話になってきたみたいね。―――どこで鳴っているか何となくわかってきたわ。気になるでしょうから君
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