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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第180話
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10月23日――――



学院祭1日目、Z組のメンバーはそれぞれ学院祭の出し物を堪能して、1日目の学院祭が終わると全員で寮に戻った。



同日、19:00――――



〜第三学生寮〜



「うん、これでバッチリだね!」

「そうね、最後の曲の導入も気が利いてる感じだし……」

「なかなかのサプライズになってくれそうだな。」

「だろ?」

エリオットやアリサ、マキアスの言葉を聞いたクロウは笑顔になり

「あんだけ練習した上、更に練習したんだからエヴリーヌ達の勝ちは決まったも同然だよね。」

「フフ、そうですね。」

「後は本番で練習通りの演奏をするだけですね……」

「ええ……お父様やエステルさん達もきっと驚くでしょうね。」

エヴリーヌの言葉を聞いたセレーネは微笑み、ツーヤとプリネは静かな笑みを浮かべた。



「フン、奇策に近いというのがこの男らしくはあるが……」

「というか完全に不意打ちだと思うけど。」

「フフ………まあよかろう。学院祭の主旨にも合っているだろうしな。」

ジト目で見つめるユーシスとフィーの言葉を聞いたラウラは苦笑し

「あとは俺達がどこまで観客のテンションを上げられるか……」

「まあ、ここまで来たらもう気合いあるのみだろう。」

リィンの言葉にガイウスは静かに頷いた。



「んー、盛り上がってきたねぇ!あれ、いいんちょ。なんか元気ないねー?」

「どうしたの?体調が悪いとか?」

その時不安そうな表情をしているエマに気付いたミリアムとアリサは尋ね

「……………………」

リィンは静かな表情でエマを見つめた。



「いえ……大丈夫です。……そういえば、クロスベル方面でまた動きがあったみたいですね。」

「ああ……あの噂か。」

「IBC―――”クロスベル国際銀行”。その銀行が、各国から預かる国外資産を凍結するという噂ね。ディーター・クロイス市長。自治州代表の一人にしてIBC総裁も兼任する資産家……実は一度お会いしたことがあるわ。」

「ええっ!?」

「そうなのか……」

「まあ、ラインフォルトグループ会長のご息女ですから会う機会は会ったでしょうね。」

アリサの話を聞いたツーヤは驚き、リィンは目を丸くし、プリネは納得した様子で聞いていた。



「ええ、母のついでだけどね。ラインフォルトの提携先でもあるし、導力ネットやARCUSについても仲立ちをしてくれていたわ。その時会った時は、ここまで乱暴なことをする人には見えなかったんだけど……」

「もし、IBCが各国の国外資産を本当に凍結したら……帝国のみならず、大陸全土でも混乱は避けられな
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